まだ5月後半ですが、気温が高くなり暑くなってきました。
2017年は5月にもかかわらず、全国各地で「夏日」が続いています。
熱中症や夏バテに注意したいですね。
まだ夏じゃないのに「夏日」?
「夏日」というのは、気象用語でその日の最高気温が「25℃以上の日」のことよ
夏の日じゃないのよ
- 猛暑日:最高気温が35℃以上の日
- 真夏日:最高気温が30℃以上の日
- 夏日:最高気温が25℃以上の日
- 真冬日:最高気温が0℃未満の日
さて、この時期に気になるのが「熱中症」です。
毎年、多くの方が水分補給が間に合わず救急搬送されることになっています。
総務省・消防庁の資料によると、
2016年は5月~9月の間で5万412人の方が救急搬送された。
とあります。
そのうち5月の搬送数は「2,904 人」と少ないものの、注意することが大切です。
- 5月:2,904 人
- 6月:3,032 人
- 7月:2万4,567
- 8月:2万3,925人
- 9月:2万3,925人
というか・・・、
7月から急上昇してる気がするkど・・・?
そこは、のちのち見ていきましょう。
高齢者だけじゃない「成人の熱中症」
消防庁の資料によると、
2016年に熱中症で搬送された方の年齢層は、このような構成になっています。
- 高齢者(満 65 歳以上)2万 5,228 人(50.0%)
- 成人(満18 歳以上満 65 歳未満)1万 8,150 人(36.0%)
- 少年(満7歳以上満 18 歳未満)6,548 人(13.0%)
- 乳幼児(生後 28 日以上満7歳未満)482 人(1.0%)
いつも熱中症は「高齢者が危険」って、いうけど何でだろ?
それには理由があるみたいです。
【搬送数】高齢者(満65歳以上)が50% 多い理由は?
熱中症が「高齢の方に多い」のは、いくつか理由があります。
「水分補給の回数が少ない」とよく言われますが、
高齢者の場合「年齢による発汗減少」を忘れてはいけません。
- のどが乾かない
- 汗をかかない
などが典型的な症状です。
これらの症状は、自覚症状がない場合もあるようです。
このような「会話」をした経験がありまんか?
近頃は、飲み物をあまり飲まないのよ・・・
暑いけど、汗はあまり出ないな・・・
このような話をしていたら、周囲の方が見守る必要があります。
のどが乾かない、汗をかかないという状況でも
暑い日は「水分補給を行う」ことを忘れてはいけません。
のどが渇かなくても、水分補給はこまめに【若い人も注意】
水分補給を怠るのはなにも高齢者だけではありません。
水分補給をしないのは、「若い人にも多い」とのことです。
若い人でも、飲み物を控える方も多いようです。
若い人が水分補給を控えめにする理由
- 「汗をかきたくない」
- 「トイレに行きたくない」
- 「飲み物代がもったいない」
これらの理由で、水分補給を怠るケースもあるようです。
だって・・・汗で臭いたくないもん
それに、仕事中に何度もトイレに行くと、
白い目で見られるし・・・
このような意見を持つ方も少なくないようです。
ですが、体臭(ニオイ)は対策したり、仕事中のトイレは仕方がないと割り切る必要もあります。
「冷房をつけない」も熱中症の原因
また、暑くても「あまり冷房を付けない」ことも、熱中症の要員といわれています。
去年も(暑さを我慢して)冷房を付けずに過ごしたし、
今年も節電を頑張るぞ!
このように思っていませんか?
最近の気温は「ぐんぐん上昇」している傾向にあります。
「最高気温が過去最高」という言葉もよく目にしたり、耳にしますね。
去年、熱中症にならなかったからといって、今年もならないという保証はありません。
「汗をかけば、自然に涼しくなる」は通用しないことがあります。
また、「汗だけで体を冷やす」ということは、いいことのように聞こえますが・・・
実際には「体力を大きく消耗」したり、「体内のミネラル不足」を引き起こしてしまうことがあります。
その結果、夏バテの原因にもなってしまうのはご存知でしょうか?
「熱中症」と「夏バテ」って関係あるの?
夏バテは「体力の消耗」「体内のミネラル消費」が原因
夏バテの多くの理由が、「体力の消耗」と「ミネラル不足」です。
「体力の維持」は、生活習慣にかかっている
「体力の消耗」というのは、夏の「暑い日差し」を受けたり、発汗した時に「体が疲れること」です。
日本では、5月頃から気温が高くなり、9月までの5カ月間も真日(真夏日)が続きます。
その間徐々に体力が奪われていきます。
「9月まで夏バテや熱中症が多い」のはそのためです。
熱中症と夏バテの関係
熱中症といえば、水分不足で倒れると考えてしまいますが、
倒れるまで行かなくても、水分不足で疲労感(倦怠感)が出てくることがあります。
体内の水分不足が、熱中症だけでなく「夏バテ」も引き起こしてしまうことがあります。
熱中症対策が、夏バテ対策にもなるんですよ。
逆(夏バテ対策が、熱中症対策になる)も言えるんですね。
では、どのようにすればいいのか見ていきましょう。
解決策1:栄養不足になりがちな「食生活」を見直す
夏の食事といえば、「そうめん」を連想するかもしれません。
ですが、「そうめん」だけでは栄養不足になってしまいます。
「朝食」と「夕食」は、ミネラルとビタミン、良質なタンパク質を多く取りましょう。
暑い日はこれを食べよう
- ミネラル:野菜に多く含まれる
- ビタミン:野菜、果物
- 良質なタンパク質:お米、お肉、お魚
「焼肉・うなぎ」などのスタミナ食は適している?
夏に食べたくなる食べ物といえば?
焼肉!
うなぎ!
このように連想する方も多いかもしれません。
これらは、飲食店のCMの影響(陰謀?)・・・ではなくw
実は、夏に消耗しがちな「体力(スタミナ)を補うのに最適な食事」ともいえるからです。
夏は知らず知らずのうちに、体力を消耗していますので、
体がスタミナの補給をしたがる」のは自然の流れといえます。
じゃあ、たくさん食べていいのね
えっ・・・ちょっと待って!
食べすぎもいけないし、
肉ばかりに「偏った食事」もいけないわ
お肉を食べたら、お魚や野菜も食べてくださいね。
は~い。
夏に旬になる野菜(夏野菜)を食べよう
特に夏の時期に旬になる野菜は、ミネラルや水分も多く含まれています。
夏バテ防止になるので最適です。
- キュウリ
- ナス
- トマト
- ピーマン
- オクラ
- トウモロコシ
- スイカ
スイカ以外は、「年中スーパーに売ってる」気がするんだけど・・・
最近はハウス栽培もありますからね・・・
解決策2:水分補給はどんな飲み物がいい!?
水分補給は、飲み物の選び方が重要です。
「ミネラルウォーター」を選ぶ方が多いかもしれませんが、熱中症・夏バテ防止には役不足です。
なぜなら市販の水は濾過されている為、ミネラルウォーターだけでは全く足りないからです。
あなたはいつも、水分を「どのような飲み物で補給」していますか?
コーヒーとか、お茶かな?
ミネラルウォーター!
お茶って?
緑茶よ!
日本人だしw
コーヒーや緑茶は、利尿作用に注意
利尿作用・・・
なんか聞いたことがある
利尿作用とは、「おしっこが近くなる」ってことです。
そんなこと
私でも知ってるって・・・
なぜかというと、「カフェイン」という成分が他の飲み物よりも多く含まれているからです。
夏は汗もかくので、利尿作用が高い飲み物ばかりだと、
体内の水分が足りなくなる可能性があります。
飲んだ気になってるけれど、トイレで出てしまって
水分が足りない可能性があるってことね。
また、栄養ドリンクにもカフェインが多く含まれています。
同じように注意しましょう。
ミネラルウォーターには「ミネラル成分」はない?
ミネラルウォーターって言うくらいだから、
ミネラルがたっぷり入っている水なのだ!
・・・と、思ったら大間違いですよ・・・
えーっ?
ミネラルウォーターって、ミネラルが入っている「水」なんでしょ?
・・・違うわよ。
ミネラルウォーターとは、
水のみを原料とする清涼飲料水のという意味で使われている名称なの
「ミネラルを人工的に入れている」という意味ではないんです。
ミネラルウォーターのミネラルは極端に少ない
厚生労働省はミネラルウォーターの成分について、
下記のような規格を出しています。
ミネラルが規格で決められた基準値よりも多いと、
「ミネラルウォーター」として販売できないという決まりがあるんです。
見てもよくわからない・・・
えーっと、見る部分としては、
成分がmg/l(ミリグラム/リットル)以下に抑えられているという部分です。
これに対して、
厚生労働省が出している「1日に必要なミネラル摂取量(日本人成人)」は、下の表のとおりです。
摂取量は、食べたり飲んだりして補うべき量です。
成分 ※()は主な働き |
必要なミネラル | ミネラルウォーターの規格 |
カルシウム (骨の形成) |
600mg | 300㎎/l以下 |
鉄 (赤血球の形成) |
40mg | 0.3㎎/l以下 |
リン (骨の形成) |
700mg | |
マグネシウム (骨・細胞の形成) |
700mg | |
カリウム (細胞の形成) |
2,000mg | |
銅 (赤血球の形成) |
9mg | 1mg/l以下 |
ヨウ素 (細胞の形成) |
0.15㎎ | |
マンガン (酵素の構成) |
10mg | 2㎎/l以下 |
セレン (抗酸化作用) |
0.25㎎ | 0.01mg/l以下 |
クロム (コレステロールの代謝抑制) |
0.30㎎ | 0.05mg以下/l |
モリブデン (糖分・コレステロールの代謝抑制) |
0.30㎎ |
必要なミネラル数の参照:日本人の栄養所要量について 厚生労働省より
http://www1.mhlw.go.jp/shingi/s9906/s0628-1_11.html
※空欄は、表示がないので省略。
表記されている成分だけでも、足りないことがわかりますね。
麦茶にはミネラルが「まぁまぁ入っている」
飲み物でミネラルを補給しようと考えるなら、麦茶などの成分をいれた水が有効です。
麦茶は、他の植物から取れた「ミネラル」を入れています。
六条麦茶(アサヒ飲料)とか、爽健美茶(日本コカ・コーラ)とかだね
ミネラルウォーターには「入っていない成分」を摂取できます。
汗をかいても「塩分」は控えめに
その他にミネラルを摂取する方法としては、「食品」や「サプリメント」があります。
食品なら、カリカリ梅やアメなどでも摂取できる商品があります。
熱中症対策用と書いてあるものもありますが、似たような商品でも代用できます。
ミネラルは塩に多く含まれますが、塩分の過剰摂取はよくありません。
高血圧などへの影響もありますので、塩分の摂取量はいつも通りにしましょう。
厚生労働省が定めるナトリウム(食塩相当量)は、お男性8g女性7gです。
まとめると、
- 汗で流れ出たミネラルの補給を忘れない。
- 塩分は過剰に摂りすぎない。(8g程度に抑える)
ということです。
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