毎日暑い日が続きますが、あなたやお子さんは熱中症対策をしていますか?
熱中症対策としてまず思いつくことといえば、水分補給かと思います。
しかし、「水分が取れれば何でもいい」のではありません。
水分補給だからといって、ガブガブと糖分が多いジュースを飲んでいませんか?
冷たい物を飲むと、舌が甘みを感知しないためついつい飲みすぎになってしまうのです。
「ペットボトル症候群」と呼ばれる”糖尿病予備軍”になりかねません。
糖尿病の治療は、食事の「糖質制限」と呼ばれる過酷な食事療法が使われます。
「ご飯を食べたらダメ!」「甘いものはダメ!」など、好きな食べ物を食べることができない大変な思いをしなくてはいけないのです。
そうなる前に、「砂糖入り飲料の飲みすぎ」と「甘い物の食べ過ぎ」は控えるべきです。
糖分が多い飲料水を毎日飲むと、体内の「インスリン」が不足する
”インスリン”という言葉を聞いたことがありませんか?
インスリンとは、血液中の糖分(血糖値)が増えすぎた時に「正常に戻す」ためのホルモン成分です。
血液中の砂糖(糖分)をインスリンが分解し、「活動エネルギー」として体中の細胞に届けます。
また、余分な糖分は脂肪にためることもします。
※砂糖の摂りすぎは肥満の原因にもなるのはことのためです。
インスリンは、糖分を活動エネルギーに分解する時に多く消耗します。
もし、インスリンが不足している状態で糖分が再び補給されると、血糖値が上がり続け体に異変が起こります。
これが糖尿病です。
インスリンは、常にすい臓で作られていますが、生産する量には限りがありますので砂糖の摂りすぎは危険です。
インスリンが不足していると「血糖値がいつも高い=糖尿病」に
糖尿病は、生活習慣病です。
患った人は長い人生の中で生活してきた習慣の中に原因がある場合が非常に高いといわれています。
その生活習慣の中に「ペットボトル症候群」が増えています。
別名「清涼飲料水ケトーシス」「ソフトドリンクケトアシドーシス」と呼ばれる”糖分の摂りすぎ”です。
清涼飲料水・ソフトドリンクとは、市販されているジュースなどの飲み物です。
糖尿病は「神経」や「血管」の病気になりやすくなる
厚生労働省の調べでは、糖尿病予備軍の方の統計が950万人になっているそうです。
年代別にみると、男性は40代から多くなり、女性は30代ころから多くなっています。
それまでの年齢になるまでの生活習慣が、糖尿病につながっているということです。
糖尿病による神経の病気(疾患)
- 手足のしびれ(麻痺)
- 手足の冷え(冷え性)
- 便秘や下痢
- 立ちくらみ
- 視力低下・失明(網膜症)
女性に多い冷え性や便秘体質も、糖尿病と関係があります。
末端の血液の流れが悪くなったり、神経が弱くなるのが原因です。
糖尿病を放っておくと、体中の細胞に影響が出ることもあります。
血管の病気
- 動脈硬化
- 腎臓障害(腎臓機能の低下)
→重度になると人工透析が必要になることも
動脈硬化といえば、「脂肪を取りすぎる」ことを考えるかもしれません。
しかし、糖分(砂糖)の摂りすぎも影響します。
熱中症対策に適している飲み物は?
ペットボトル症候群は、血糖値が上がる「砂糖が多く含まれる飲み物」を飲み続けることが原因です。
「ペットボトル症候群」といっても、お茶や水なら問題ありません。
ということで、ミネラルウォーターや麦茶ウーロン茶が熱中症対策に適しているといえます。
特に夏の熱中症対策として、「砂糖が入っているジュース」を飲んでいる人は控えることをおすすめします。
できる限り、「無糖」の飲み物を買いましょう。
「低糖・微糖」を選んでも1日に何本も飲むと危険?
コーヒーを見ると、「無糖」「低糖」「微糖」などの表示があります。
砂糖を多くとらないために、「低糖」「微糖」を選んでいらっしゃる方も多いでしょう。
これらは、通常の砂糖を加えている「加糖コーヒー」よりもやや少なめ(低糖・微糖)か砂糖が入っていない(無糖)を表しています。
しかし、低糖や微糖でも砂糖が入っていることには変わりません。
ガブガブと一日に何本も飲んだりすると、糖分(砂糖)を大量に摂取することになります。
たとえ缶コーヒーでも、ペットボトル症候群と診断される可能性はあるのです。
熱中症・脱水症状対策にコーヒーは意味がない?
また、「熱中症対策にコーヒー」はよくありません。
コーヒーに含まれるカフェインには利尿作用があり、せっかくとった水分が「おしっこになって出てしまう」からです。
体の中の水分を補給するつもりが、排出してしまい意味がないのです。
できる限りノンカフェインのコーヒーを選びましょう。
100%果汁ジュース・野菜ジュースにも砂糖がたくさん入っている
「天然果汁100%」
このようなオレンジジュースやリンゴジュース、野菜ジュースがたくさん売られています。
健康志向が強い人なら、毎日購入しているかもしれません。
しかし、天然ジュースには、人工の砂糖がたくさん使われています。
なぜならその多くの天然果汁は「濃縮還元」という方法を使っているからです。
濃縮還元ジュースよりも「ミキサーで自作した方が安全」
天然果汁100%ジュースの原料は、果物を一度乾燥させた果汁の粉末です。
粉末の方が「長期保存」が出来たり、「輸出入のコストが安くなる」ため便利だからです。
飲み物として販売するときは、果汁の粉末に水分と砂糖を加えてジュースとして店頭に並びます。
市販のジュースは、砂糖を加えるため家庭のミキサーで作るジュースよりも砂糖が多く含まれているので飲みすぎは禁物です。
野菜ジュースも同様に、飲みやすいように砂糖がたくさん使われています。
必ずしも野菜ジュースを毎日飲んでいるから健康になるとは言えないのです。
機械があれば、ミキサーを購入して手作り天然ジュースを作りましょう。
まとめ:糖質制限にならないために「甘い飲み物・食べ物」は控えましょう
「現代人のペットボトル依存習慣は、将来何らかの形で影響が現れる」といわれています。
その一つが砂糖の摂りすぎでなりやすい”糖尿病”です。
ただ単に「甘い物」の飲みすぎだけではありません。
お菓子やパンなどの食べ物にも砂糖がたくさん入っているからです。
砂糖は至る所に使われています。
塩気のある「ポテトチップス」や、何もつけなくても味のある「食パン」など、『これにも入っているの?』と驚くことがあります。
- 食べ物にも「砂糖」
- 飲み物にも「砂糖」
このような生活習慣では、将来糖尿病を引き起こす可能性が高くなるのです。
今からでも遅くありません。
夏は冷たい飲み物を多く取る時期ですが、
できる限り砂糖が控えめの飲み物を選ぶようにしましょう。