アナフィラキシーショックという言葉を聞くと、「蜂」を思い浮かべるかもしれません。
しかし「アレルギー」に関する用語の一つで、原因は「蜂に刺される」だけではありません。
アレルゲン(アレルギーの原因になる物質)を飲んだり食べたりすることでも、「アナフィラキシーショック」と診断されることがあります。
それでも生命にかかわることですから、いずれにしても注意をしなくてはいけません。
アナフィラキシーショックとは?
「食事によって口から入る」あるいは「蜂に刺される」「薬物の投与」など、
外部からアレルゲンが体内に入ることが原因で全身に強烈なアレルギー反応が引き起こされることです。
呼吸困難や心肺停止など、死に至ることもあります。
ショック症状が出るの経過時間は10分~30分と短時間ですので、早めに対処する必要があります。
アナフィラキシーショックはどんな症状?
症状としては、血圧低下や呼吸困難などを伴う強いショック状態になることです。
極めて短時間で症状が出る傾向にあります。
一般的には、足のしびれや、発汗、蕁麻疹(じんましん)などを発症します。
さらに重症化すると「呼吸困難」や「嘔吐」、「下痢」を引き起こします。
治療をせずに放置すているとさらに進行し、意識を失い、さらには死亡する可能性もあります。
アナフィラキシーショックの「応急処置」は気道確保から
もし、近くの人がアナフィラキシーショックが起きた場合は、
気道を確保し、窒息死の予防を心がけましょう。
死因がむくみで気道が詰まり、窒息死することが多いです。
このことから、患者はまず仰向けで足を高くして寝かせ、嘔吐があった場合は顔を横に向けて嘔吐物が喉につまらないようにしてください。
そして速やかに電話で救急車等を手配しましょう。(携帯やスマートフォンは市外局番を忘れずに)
さらに可能であれば、「アナフィラキシーでどのような容態であるか」を説明し、その他の応急処置の指導を受けてください。
ショック状態は進行が速いため、救急隊が到着する前が重要です。
応急処置薬「エピペン」もあるが・・・
エピペンという薬剤が応急処置として有名です。
太ももに注射します。
エピペンで症状が治まっても、時間をおいて再び症状が再発するケースすることもありますので、医師に相談・指導を受ける必要があります。
また、誰でも手に入るというわけではありません。
学校の先生(主に保健室)や保育士などの教職員が対象です。