マイナス金利政策で、『銀行の預金金利が0.001%以下の時代』に突入。
しかし、年間の利回りが8%以上ももらえる積み立てがあるのはご存知でしょうか?
それもリスクがほとんどなく(倒産しかない)、しかも半年~1年間という短期間で受け取ることができる魅力的な商品です。
それが「百貨店デパートの”友の会”」という積立金制度です。
銀行に1000万円預けても、利息は100円程度。
一般銀行の積立貯金を選んだとしても、”毛が生えた程度”ちょっといいくらいです。
しかし、デパート積み立てなら1万円を1年間(12か月間)積み立てるだけで”1万円のおまけ”がついてきます。
もし、30,000円を積み立てたのなら、”30,000円のおまけ”です。
家計をやりくりしている私たちにとって、この金額は大きいですよね。
銀行の利息0.001%が長引くなら、1年間だけでも利用してみよう。
とある経済専門家によると、『マイナス金利は、長期的な政策のため短くても1年間は続く』と予想している人もいます。
「日本銀行が(効果がない)とあきらめる」か、「日本の景気や消費が改善される」まで続ける見込みだからです。
特にマイナス金利政策は、効果が出にくく初体験ですので、日銀総裁でも限度がわかりません。
もしかすると、このまま数年間は金利が0.001%以下の状態が続くかもしれません。
これからお得な生活をするために、銀行に貯金するよりもお得に貯蓄する方法ではないのでしょうか?
デパート友の会って、どんな特典(メリット)があるの?
デパートや百貨店には5000円や1万円を毎月積み立て商品券がもらえる会員制度を自社で持っているお店があります。
通称「友の会」と呼ばれる会員制度です。
デパートによって会員証へのチャージや買い物券の発行など、受け取り方法は違うことがありますが、
お得に買い物ができるメリットは変わりません。
大抵は、12か月間の支払いで1か月分の金額がボーナスとしてもらえます。
また、会員証提示をすると、数%の割引が受けられるなど特典にも期待できます。
大きなデパートが主催している友の会では、提携施設やグループ施設(ホテルやレストランなど)の優待割引があります。
ここでは大手デパートの友の会について、少し事例をまとめて紹介します。
エムアイ友の会 5千円~5万円で6つのコースが選べる
エムアイ友の会は、三越・伊勢丹グループの自社積み立て制度です。入会は三越伊勢各店で受け付けています。(利用は三越伊勢丹の通信販売でも使用可能)
※満期日以降のカード受け取りは店舗カウンターのみです。
(受け取り時に本人確認が必要なため、郵送では対応できない)
決められた期間の積み立てが終わると、ボーナスも含めた金額が入っている”お買い物カード”を受け取ることができます。
※買い物をするときにレジに出す必要がある。
- 12か月間のプランならボーナスは「1か月分の積み立て金額」となり、単純に計算すると「1年間で得られる利率は8.3%」です。
- 6か月間の積み立てプランでも、「2000円のボーナス」がもらえます。
※6か月プランは、12か月プランと比べるとお得度が半分以下の1/2.5になります。
支払い方法は、「口座振替」か「カウンター」しかありません。
また、積み立て以外にも提携施設の優待利用や、会員限定イベントへの招待などもあります。
タカシマヤ友の会
こちらは高島屋の積立制度です。
満期日以降は会員証カードとして入金されたカードを受け取ります。
※一部店舗とオンラインストア(通信販売も含む)では、”使えません”のでご注意ください。
コースの種類 ※支払い期間は12か月間のみ |
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支払い方法 | 窓口持参・口座振替 | |
満期日以降の受け取り手続き | 各店友の会窓口 | |
その他の特典 | 5%割引の優待券が年2回もらえる(中元期、歳暮期) |
大丸松坂屋友の会
大丸と松坂屋が行っている積立制度です。
6か月満期コース(5,000円のみ)と12か月コース(4種類)があります。
コースの種類 |
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支払い方法 | 友の会窓口か銀行振替 |
満期日以降の受け取り手続き | 友の会窓口のみ |
その他の特典 | 提携施設の優待利用 |
阪急友の会
阪急百貨店では、12か月間の積立コースがあります。
しかし、5000円コースと10,000円コースしかありません。(これとは別に招待コースもある月額5,000円)
また、阪急友の会では、買い物券とボーナス券で受け取ることになっています。
※ボーナス券の利用には制限があります。あらかじめご確認ください。
コースの種類 ※12か月間のみ |
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支払い方法 | 阪急友の会カウンターか銀行振替 |
満期日以降の受け取り手続き | 阪急友の会カウンターのみ |
その他の特典 | 提携施設の優待利用 |
地元のデパート(百貨店)にも注目
上で紹介した大手デパートは、必ずしも日本全国にあるわけではありません。
私が住んでいる地域と同様に、あなたが済んでいる地域にはないかもしれません。
そんな地域にお住まいでも、「友の会は利用できないんだ」とあきらめてはいけません。
中心部に行くと地元の老舗百貨店があるかと思います。
そのデパートでは、独自の友の会をやっていませんか?
地元の中小百貨店でもお得度は大手と変わらない
私が住んでいる県では、昔からの老舗デパートで友の会を昔からやっています。
- 月額3,000円コースなら、ボーナスは3,000円です。
- 5,000円コース→ボーナス5,000円
- 10,000円コース→ボーナス10,000円
と大手と同じ年利になっています。
他の県にお店自体がありませんので、『どこでも使える』というわけではありませんが、
お得に使えるのは変わりません。
1年間住み続ける予定であれば、地元の百貨店でもいいのではないでしょうか?
友の会のデメリット
大きなデメリットは、そのお店(系列店舗)でしか使えない”金券”になってしまうということです。
デパートが主催している「友の会」では、お店の売り上げでボーナスを補っています。
銀行のようにマイナス金利の影響は大きく影響しないと考えられますが、倒産リスクは多少あります。
関連記事:マイナス金利が銀行に与えるダメージと影響
このような不景気だからこそ、老舗デパートでも潰れる可能性も考えましょう。
もし、友の会を主宰しているデパートが潰れる(倒産する)と、積立金は一部(半分ほど)しか返ってきません。
しかも、「いつ返金されるのかわからない」のです。
債権処理が終わるのは、数か月後、あるいは数年後になるでしょう。
その他にも、普段利用しないお店は利用しないことです。
普段使わないお店だと「意味がない」
最近の「友の会」では、会員証(磁気・ICカード)に付与する形が多くなっています。
以前であれば、買い物券などの『金券』で受け取ることができましたが、カードタイプになっているのです。
カード残高で管理しますので、事実上「おつりを受け取る」ことができるため便利といえます。
しかし、すべての金額を使い切ることが前提でなくては、お得度は低くなります。
以前のように金券タイプであれば、不要な金額はチケット買取に回せましたが、
現在ではそのような処分ができず、使用期限が過ぎて無効になることも考えられます。
今後あなたが友の会を利用しようとすれば、「使用期限はあるのか?」「何カ月間まで有効なのか?」を確認しましょう。
友の会は「途中解約」ができるが、ボーナスはほぼつかない
友の会は解約ができます。
解約時は、支払った金額を全額返金してもらえます。
12か月間の積立プランのうち、1か月分(申し込みした時の支払い)であっても、6回分の積立をした時点であったも、支払った金額は返ってきます。
つまり、途中で解約しても手数料以外は損はしません。(申込時の手数料300円は返ってこない)
ただし、ボーナス分は保証されていません。
これはプランも同じです。
例えば、12か月の積み立てプランを6か月プランに変えたい場合、一度解約して申込になります。
その時に、プランは引き継がれないことが多いです。
ただし、別口で増やすことはできる
友の会の積立は、原則プランの変更はできません。
しかし、既定の口数までは増やすことができます。
※「おひとり様何口までなのか」は主催している会社によそれぞれり決まっています。
例えば、毎月5,000円を12か月間積み立てるプランに申し込んでいたけれど、月々5,000円の6か月プランを別に増やすこともできます。
この場合、毎月1万円(5,000円+5,000円)支払いになりますが、それぞれの特典はもらえます。
(会員証などの場合、大抵別カードで渡される)
金券扱いなのでチケットなどは買うことができない
商品券やギフト券、そのほか金・銀・白金などの地金(デパートで買うものではありませんが)に交換することはできません。
会社によっては、その他「特定商品」の支払いに使えないこともあるようです。
パンフレットや契約書を十分に読んでから申し込むようにしましょう。
「株主優待」と「友の会」どっちがお得?
最近では、テレビでも盛んに株投資の話が出てくるようになりました。
その中で「株主優待」という言葉が出てくるかもしれません。
株主優待とは、株券を定められた口数(単元株数という)を権利確定日まで持っている(購入している)と、もらえる特典です。
お米や自社商品だけでなく、系列店で使える「お買物券」がもらえる会社があります。
株主優待なら「友の会などの積立がない」スーパーや飲食店もあります。
しかも、株券の購入も、積み立ては可能です。
プチ株やミニ積み立てなど証券会社によって名称が異なりますが、
たいてい月額1000円~始めることができます。
ですので、初心者は「デパート友の会と同じような感覚で購入できる」と勘違いしがちです。
ですが、株を購入するには慎重にならなくてはいけません。
株購入には毎回手数料がかかる
「株の積立」と「友の会の積立」の大きな違いは、手数料の負担です。
株の売買には、証券会社に毎回手数料を支払う必要があります。
- 株の積立→取引をするたびに証券会社に手数料を支払う(毎回50円~100円ほど)
- デパート友の会→初回の事務手数料300円程度
貯金がダメになったからと言っても、すぐ”投資”に手を出してはいけません。
また、株取引には税金がかかることも忘れてはいけません。
ある程度の金額で儲けを出したら、確定申告をしなくてはいけないのです。
(損をした場合も、確定申告で税金を控除できます)
株主優待は「確定申告」が面倒 「友の会」なら不要?
証券口座には、特定口座と呼ばれる証券会社が「税務署に源泉徴収票の提出を代行」してくれるサービスがあります。
このような口座を利用すると、税金の手続き(確定申告)が原則的に不要です。
しかし、税金はかかっていますので、自動的に金額が差し引かれています。
もしくはNISA(少額投資非課税制度)の口座なら、5年間は税金を非課税にできますが一時的な方法です。
関連記事:NISAとは?
その点、友の会のボーナスは金券ですので、税金はかかりません。(非課税の対象)
プレミアム商品券(地域振興券)に比較的近い扱いといえます。
商品券やプリペイドカードなどの譲渡について
商品券、ギフト券、旅行券のほかテレホンカードなどのいわゆるプリペイドカードの譲渡は、物品切手等の譲渡として非課税とされています。引用:商品券やプリペイドカードなどの税金について|国税庁
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6229.htm
補足:なぜ金券は非課税なのか?
金券は、いわゆる”お金と同様の扱い”に該当する商品だからです。
例えば、通常の品物を買う時は「品物代金+消費税(税金)」を、お金の代わりに金券で支払って購入します。
もし金券の購入にも税金がかかっていたら、税金が2重にかかってしまいます。
2重課税を避けるには、金券を非課税扱いにしないといけません。
そのため、金券類(切手や旅行券など)は非課税扱い(税金がかからない)仕組みになっているのです。
株の積立は”損失のリスク”がある
また、株取引は元本の保証は一切ありません。
株で得をするのも、損をするのも自己責任です。
株価を見ながら損切り(ロスカット)や利益確定をするのは、あなた自身の知識や経験で判断するしかないのです。
友の会の積立金も倒産リスクはありますが、大抵は満期日に元本を受け取ることができます。
”何も考えずに毎月入金するだけでいい”のです。
まとめ:よく利用する百貨店に「友の会」があれば積み立てを利用しよう
もしあなたが「友の会がある百貨店」で、年間6万円以上の買い物をしているのであれば、
友の会の積立を利用するとお得です。
しかし、そこまで利用しないのであれば、他の積立を利用しましょう。
例えば、JRや航空会社・旅行代理店など旅行関係の積立などがあります。
または、少々手数料が高くなる可能性もありますが、貯蓄型保険なども考慮する価値があるかもしれません。
間違っても、今の時期に素人が何も考えずに投資に手を出してはいけません。
そのことを考えたうえで、ご判断ください。