夏、夜になると、こんな声が聞こえてきませんか?
「ギーギー」「ギャッギャッ」
音だけならいいのですが、換気扇や屋根にぶら下がり、
糞尿をポタポタと落とします。
これらは、ほぼコウモリの仕業と思ってもいいでしょう。
コウモリは、7月~9月が繁殖期を向かえ、
民家の屋根裏や森から出てきます。
コウモリの被害は、年々増加しています。
その理由は、森林伐採、山林開発などによる住処の現象です。
最近では、温かい民家の屋根裏に住み着き冬を越しています。
特に山林に近い地域の方は、注意が必要です。
なぜなら、コウモリには感染症ウイルスによる被害が報告されているからです。
コウモリには、未知なる病原菌がいっぱい
コウモリは、野生の動物ですので、衛生的にもよくありません。
また生きているコウモリを捕獲した場合、
噛まれたり、鋭い爪でひっかれることで、傷口から病原体が入り込む危険性があります。
もし、このような傷が出来た場合、
ワクチン、血清、抗生物質などを投与し、様子を見ることになります。
早めに病院で医師に相談しましょう。
最近では、エボラウイルスがコウモリからの感染
2014年アフリカで猛威を振るったエボラウイルスは、
コウモリから感染したのはご存知の方も多いでしょう。
エボラウイルスは、日本には生息しない「オオコウモリ」が原因です。
また、海外では狂犬病になった事例も報告されています。
このようにコウモリには、さまざまな病原体が寄生していますので、
死骸であっても、素手で触らないように注意をしましょう。
吸血鬼の伝説は、吸血コウモリではなく伝染病の恐さから生まれた
コウモリといえば、吸血鬼を思い浮かべる方も多いかもしれません。
「吸血コウモリ」が題材として取り上げられたという説もありますが、
実は、伝染病の原因がコウモリだったという説もあります。
コウモリは昔から、伝染病・感染症の原因でもありました。
中国やアジア近辺では、コウモリを食用とする文化もあり、
接点が高い分、吸血鬼のような物語が出来たのかもしれません。