熱中症を防ぐには、環境の改善が重要です。
一般的には水分補給を強く推していますが、室温や湿度の調整など過ごしやすい環境も大切です。
どのようなことが、熱中症の予防に必要なのかをまとめてみました。
ポイント1:天気予報で気温の急上昇に気を配ろう
地球の温暖化により、年々気温は上昇傾向にあります。
毎年世界各地で最高気温が更新され、徐々に暑さが強くなっています。
最近の夕立はごく一部に集中して降り注ぐゲリラ豪雨に変化をしています。
昔の夕立とは違い、気温を下げる効果が期待できません。
そのため、夜になっても涼しくならないことも珍しくないのです。
気温が下がらないまま、猛暑日が続くと体の不調が積み重なった行くことになります。
ある日突然、気温が高くなると同時に、体調が急変してしまうこともあるのです。
湿度もチェック
また、天気予報では湿度予測も発表されています。
湿度が高い時は、汗をかきにくいということを思い出してください。
体温が下がりにくいため、知らないうちに体調を崩す恐れがあります。
汗が出なくても、水分補給をしたり冷房に当たるなどして、体温を下げる工夫を心がけましょう。
ポイント2:湿度が高くならないように除湿をする
日本の夏は、ジメジメした暑さがあります。
沖縄のようにカラッと晴れればいいのですが、気温の上昇とともに湿度も上昇します。
そのため空調を使わないと、窓を開けていると肌が汗でベタベタすることも珍しくありません。
ベタベタ肌の状態を放置していると、新しい汗をかくことができず体温調整がコントロールできなくなる恐れもあります。
このような状態になる前に、室内の除湿を行うことが必要です。
暑かったら冷房設備(クーラー)を使おう
以前、扇風機だけで過ごしていた人が、熱中症で搬送されたというニュースの報道がありました。
ついこの間まで、生活保護を受ける人はクーラーは使用を禁止されていたこともあります。
近年の気温上昇で、地域によっては冷房も入れていいことに変わりつつありますが、以前はぜいたく品としての扱いだったのです。
冷房を取り付けるだけでなく、使わないと意味がありません。
電気代がかかると我慢をして、入院費用で倍以上の支払いをしないようにしましょう。
ポイント3:日差しが強い昼間は、外で作業を控える
夏の気温が高い日は、極力外出を控えましょう。
といっても、外回りの営業や建築関係のお仕事など、外で働かないといけない方もいらっしゃることでしょう。
どうしても外の仕事がある場合には、適度に休憩を挟む必要があります。
風通しがいい場所で休憩する
外で休憩する際には、風通しがいい場所を選びましょう。
風通しが良ければ、体温の低下が期待できます。
ただし、熱風が来るなど、体温が上昇しそうな場合は屋内に退避しましょう。
※特に都会などのビル街では、排気口からの熱に注意しましょう。
ポイント4:水分補給ができない環境を作らない
仕事上やむを得ずに、水分補給ができないこともあるかもしれません。
しかし、休憩時には水分をしっかりとりましょう。
上司などに妨害されて、水分を取ることができない方、労働環境が悪い方はパワハラやブラック企業の可能性もあります。
最寄りの労働監督署まで相談しましょう。
ポイント5:病気の脱水を軽視してはいけない
空調の普及で、外気と室内温度の差が激しいため、昔よりも体調を崩す方も多くなっています。
夏風邪を甘く見てはいけません。
気温が高い時期に発熱すると、汗が十分に出ず熱が下がらないことがあります。
長期化すると、体力の低下や栄養不足により、重症化する恐れもあるのです。
特に小さなお子さんや高齢の方など、体調を崩しやすい方には気を配る必要があります。
食中毒で下痢、水分補給が追い付かないことも
夏は食べ物が傷みやすく、食中毒になりやすい時期です。
普段は常温で保存できる食べ物でも、傷むこともあります。
できる限り作ったその日に食べ、次の日に残さないようにしましょう。
もし、残り物が出てしまったのであれば、面倒でも冷蔵で保存するようにしてください。
関連記事:食中毒を未然に予防する6つの対策
二日酔いや寝不足が原因で脱水症状になることも
下痢・病気による脱水症状のほかにも、寝不足による水分不足にも注意をしましょう。
お盆休み・夏休みだからといって、夜遅くまで夜更かしていては体調が悪くなることもあります。
また、寝不足や二日酔いになると「むくみ」といって、体内の水分が外に出せない現象が起こりやすいくなります。
体内には水分は足りているものの、汗が出ないため熱中症になり、倒れるケースもあります。
ポイント6:肥満や多汗症の人も脱水症状になりやすい
肥満になると皮下脂肪が増えたり、汗をかきやすくなります。
また、普段から汗をかきやすい人もそうですが、他の人よりも水分補給を多めにする必要があります。
人一倍汗をかく体質はすぐに変えることができませんので、ご自身の必要水分量はしっかりと把握しましょう。
また、外で働く人も同じように、一般的に言われる「必要水分量は1日2リットル」という目安よりも多めにとるようにしてください。
他の人と同じと考えていると後で痛い目を合うかもしれません。
ポイント7:制汗剤には頼りっきりにならない
汗を抑える制汗剤が流行っています。
冷たく感じる成分が配合されたり、パウダーが毛穴をふさいで汗を出さないようにする効果があります。
しかし、汗を出さないということは、体温を下げる役割をなくすものです。
あまりにも使いすぎると、体調を崩す可能性もあることを考えなくてはいけません。
といっても、そこまで悲観する必要はありません。
適度に使えば何の問題もない上、汗の臭いを抑えるには必要かもしれません。
関連記事:【汗・体臭対策】最適な制汗剤・デオドラントの選び方
最後に:あなたの健康管理は自分自身でしっかりと
猛暑日が続く夏は、どこでどうなるのかわかりません。
しっかりと自己管理を行いましょう。
もし、体調がすぐれないと思ったら、こまめに水分を取り、涼しい場所で休みましょう。