2016年一般家庭でも電力をどの会社から買うのか、選ぶことができます。
一般家庭への電力小売販売自由化で、私たちの生活はどのように変わるのでしょうか?
電力小売自由化が始まるとインターネットで電力会社を変更できる。
電力販売自由化でまず変わるのが、価格ではないでしょうか。
毎月電力会社から自動的に請求され、当たり前のように支払っていました。
今までは、料金が値上げされても、文句も言えずただ支払うしかありません。
ですが、販売の自由化が始まると、電気料金が安い会社に変えることができます。
電力会社にとって恐いのが、料金を安くしないとお客様が離れてしまうということです。
つまり、どの電気販売業者も、低価格を全面に押してくることが予想されます。
しかも、電力会社の変更はインターネットや電話で申し込むことができます。
契約を変更しても、送電線(電線)や電気メーターも変える必要がありません。(スマートメーターの場合)
作業や手間もかかりませんので、気軽に変更できるようになります。
現在の登録業者数600社以上 競争激化は間違いない
現在、経済産業省は一般家庭への電力販売業者の登録を開始しています。
5月の時点で、すでに日本全国で600社以上が、登録されています。
もしあなたが、この600社という数のから、電気を買う会社を自由に選べるとすれば、
当然価格やサービスがいい会社を選びませんか?
オール電化が身近に!さらにエコと節約が同時に出来る
今オール電化が流行っています。
キッチンやお風呂、水道などすべてを電化製品に変えてしまいます。
後は、お得な電気料金を選ぶだけで、あなたは家計を節約することが出来るようになります。
今までデメリットであった「電気料金の値上げ」も、今後は少なくなります。
今までお風呂や台所はガスを使っていたものの、こちらも値段は価格相場で上下します。
オール電化に一本化することで、出費が抑えられます。
さらに今後は、電気の自由化で安くなれば、さらに節約が可能になります。
しかも、二酸化炭素排出量が低い電気エネルギーを使うことが多くなれば、地球環境にも優しいのはいうまでもありません。
他の業種が多い新電力販売でクリーンエネルギーが増える?
今後始まる電気販売自由化で登録を始めた業者は、電気とは無関係の業種の会社が多いです。
- 卸売業(販売販路が多いメリットがある)
- 建設業(建築物にソーラーを付けやすいメリット)
- サービス業(広い意味で使われている)
- 小売業(一般消費者になじみが多いため販売が楽に出来る)
- 製造業(工場など、敷地内に多くの太陽光パネルが設置しやすい)
- 通信業(光通信などとセット販売が可能になった)
- 不動産業(使用されていない土地を安く仕入れ、利用できるメリットがある)
(登録が多い業種順)
だからこそ、低コストで導入できる「エコエネルギー」が活気付くといわれています。
電力販売に新規参入する会社は「クリーンなエネルギー」が多い
2016年に販売を始める電力事業者は、ほとんどがエコでクリーンな発電を行っています。
例えば、このような発電です。
- 太陽光発電
- 風力発電
- 水力発電
- バイオ燃料(とうもろこしやとうきびは有名です)
これらの発電方法は、二酸化炭素を多く出しません。
さらに、設置も比較的低コストで済むため、非常に低価格で提供することができます。
原子力発電所が稼動しない今、火力発電でCO2が大量に
今主要な10の電力会社は、原子力発電所がほぼ稼動していません。
日本全国に11の原子力発電所がありますが、九州電力の川内(せんだい)原子力発電所(鹿児島県)が稼動を始め送電を開始しています。(2015年8月)
ですが、他の発電所は住民の反対や世論の批判により、今後も稼動を再開するのは難しいようです。
たとえ、電子力発電所が稼動できたとしても、廃炉(原発の廃止)が決定している処もあり、以前のような発電は不可能です。
(今後、原発を建設する予定がない)
原子力発電所が稼動できない今、大手電力会社は火力発電所に頼っています。
火力発電は、デメリットが多い(燃料費高騰、二酸化炭素排出量)
あなたはご存知かもしれませんが、火力発電は石油やガス、石炭を燃やします。
その火力を使って、水を水蒸気に変え、発電タービンを回すことで電気を作り出しています。
※現在の日本では、石炭での火力発電は少ないようです。
日本では原料となる石油やガスは、輸入に頼っていますので国際的な相場に左右されてしまいます。
2014年は、全国の電力会社で大幅な値上げが行われました。
これは、原油の輸入価格が高騰したため、電気料金の値上げをしなければ損失が相殺できなかった為です。
二酸化炭素排出量が多い国は、他国にお金を払う必要がある
1997年12月、国際的に地球温暖化ガス(CO2)の排出量を削減する取り決めが行われました。
それが、「地球温暖化防止京都会議」の京都議定書です。
その為、日本では原子力発電所を増やし、火力発電を抑えました。
しかし、再び火力の稼動を上げたため、日本の二酸化炭素排出量は大幅に増えています。
今後は、「お金をだして排出量を他国に買ってもらう」必要性が出てきました。(排出量取引)
国ごとに決まった量をどうしても削減できない国は、支払うしかありません。
それを免れるため、電力販売の自由化が急速に進められたともいわれています。