「マイナンバー制度ってイマイチ分からない。」
「会社に言われたとおりすればOKでしょ?」
と思っていませんか?
会社にとっても、初めての経験ですから、
基本的な情報だけでも、あなた自身が知っておく必要があります。
もし、あなたが勤めている会社で、個人情報のずさんな管理を見かけたらすぐにても正すべきではないでしょうか?
特に、高い年齢層の個人経営には注意が必要です。
マイナンバー制度そのものを知っている個人経営主が「少ない」というデータもあるからです。
しかし、本当に必要になるのは2017年の確定申告からです。
それまでに、雇用主は2016年1月1日から雇った人すべての個人番号を集める必要があります。
そして、従業員の税金や雇用保険の書類に記入する事が義務付けられています。
小売業(スーパー、コンビニなどの物流業)の個人経営者は危険?
アルバイト・パートなどの従業員が多いため、人の出入りが多い業種であり、
個人番号を収集する機会が、他業種よりも多い特徴があります。
その為、個人番号の扱いに注意が必要です。
特に、個人番号が書かかれた紙(従業員が提出)を他に人に見せてはいけません。
また、上司といえども、個人番号は見てはいけません。
近代的なコンビニでさえ、個人経営者が個人番号の管理を担当します。
このような危機管理を経営者が、”本当に分かっているのか”疑問を感じましょう。
従業員であるあなた自身の目で確かめなければいけません。
事業者特有のマイナンバー管理も
※こちらは従業員に関係ありません。
店舗数が膨大なコンビニが抱えている問題は、地主からの番号収集です。
コンビニの立地は、店長・オーナーの場合もありますが、土地をリースしている場合も多いのです。
それぞれ家賃を支払っていますので、取引先としての個人番号収集が必要です。
小売業は、集める個人番号が膨大になり、一番リスクを負う可能性が高い業種です。
外食業(レストランや個人飲食店も含む)
外食産業は、チェーン店も多いですが、個人経営が多いのが特徴です。
昔ながらの板前さん、職人さん、ママさんが多いため、制度自体を分かっていない事もあります。
小売業と同様、アルバイト・パートなど正規雇用も多いです。
お店によっては、業務委託契約という形もあり、判断が難しいケースもあります。
煩雑になる分、個人経営主の情報保管がずさんになるケースもあるのでご注意ください。
あなたの副業がバレる危険性も
また、サラリーマンやOLで会社に内緒で、アルバイトとして働いている方(副業)方は注意が必要です。
源泉徴収書に個人番号を記入すると、一発で会社にバレます。
また、申請内容に誤り(偽名など)があると、税務署に書類が通らず賃金が支払われないケースも起きると思われます。
金融業:お客様の個人番号、完全収集の義務化2018年までに
証券や保険を扱う金融業は、2016年から取引相手の個人番号を収集しなくてはいけません。
取引相手は、法人だけでなく個人も含まれます。
金融資産を持つすべてのお客様の個人番号を揃えなければいけません。
膨大な数になるため、情報漏洩が心配です。
もし情報漏洩が起きれば、その銀行は倒産する危険性もあります。
電気ガス通信業:施設を建てている地主の個人番号の完全収集を義務化
送電線や中継基地など、個人の敷地を借りて立てていることが多いのが特徴です。
電柱一本にしても、地代は支払っているのです。
個人番号は、取引先の番号も必要です。
年間の支払額が15万円を超える取引になると、法人・個人問わず、税無関係の書類に個人番号の記載が必要です。
すべての取引先から取れるのかが心配です。
病院・医療関係:働く人が多く雇用もバラバラ
医師・看護師・看護師・事務医・薬剤師・掃除のおばちゃんなど、多くの人が働いています。
人によって雇用方法がまったく違います。
個人契約の方、法人契約の方もいらっしゃるでしょう。一部派遣もあります。
さらに医療関係は経営もさまざまです。
個人開業医、医大付属、国立病院、公立私立など、多種多様に広がっていますので個人番号の管理収集対象者がわかりにくいのが特徴です。
派遣社員は派遣会社が管理しますし、個人契約の場合は税務署に誰が申告するのかで変わります。
しかし、支払い調書にも記載する必要がありますので、病院側も個人番号が必要です。
誰の個人番号が必要になるのかは、しっかりと確認するべきです。
また、入院患者の個人番号通知が問題になっています。
入院施設から出られない場合、受け取りを病院にする事が多く、盗難に合わない環境も作る必要があります・
介護福祉施設(介護士・ヘルパー・栄養士など)
介護士、ヘルパーなど、人によって雇用状況が代わります。
最近多い、デイヘルパーや食事サービス業も含まれる事が多いのが特徴です。
また、人の出入りも比較的多いため、個人情報の管理が乱雑になることもあります。
介護対象者の個人番号通知をどう受け取るのか、受け取った後はどうするのか対応を迫られています。
建設・製造業:派遣労働者の雇用が大幅に増える危険性あり
建設業は人の出入りが多く感じますが、頻繁なのはほとんどが派遣労働者です。
派遣労働者の個人番号は、派遣会社が収集するため問題が少ないのが特徴です。
中には、「マイナンバーの事務処理が不要の派遣労働員を増やしてしまおう」という考えをする業者も出てくるかと思われます。
自社で「雇う期間工」や「日雇い」の場合、マイナンバーの手続きが大変になるためです。
期間工員、日雇い労働者を直接雇う場合は、1日だけ働いたとしても個人番号が必要です。
これら対象者の番号をどのように収集するのかが問われます。
以上、企業が行うべきマイナンバー対策です。