2017年4月から、消費税が10%になります。(確定)
増税の際に問題になっていることがあります。
それが、軽減税率問題です。
「軽減税率をどのようにして導入するのか?」という事を今国会が議論しているのです。
税金を10%にせずに据え置く(税金の軽減を目的とした)制度です。
食料品を含む一部商品に対して、現行の8%を維持したい考えがあります。
現状は、「生鮮食品は軽減税率の対象」という考えで動いています。
国会は「簡単に軽減税率が実現する方法」を模索中
- 消費者が分かりやすく
軽減率にする商品を、どのように見分けるのか? - 販売事業者(スーパーなど)に負担をかけず
軽減率の申告・納税で、販売事業者の負担をどのように減らすか?
「消費者が混乱するのを抑えたい。」「販売業者の手間経費を削減したい」という事です。
軽減税率の設定は消費税の適用税率を異にするものであることから、対象となる食料品の判定に混乱が生じないよう、その範囲を明確にする必要があるが、これ を法令だけで網羅的に規定することは不可能である。
国税庁:食料品等に対する軽減税率の導入問題(要約)より抜粋https://www.nta.go.jp/ntc/kenkyu/ronsou/46/takada/hajimeni.htm
これは、一筋縄ではいきません。
なぜなら、一般の人は、どんなものが生鮮食品なのか?加工食品なのか?が分からないからです。
もちろんスーパーやコンビニの店員さん、あるいは経験者なら分かるでしょう。
しかし、常識として広まっている知識ではありません。
また、最近は商品の数が多く、担当者でなければ見分けが付かない商品(どの部門になるのか分からない)もあります。
例えば、秋刀魚は生だと生鮮食品ですが、お店側が焼いたり煮ると惣菜になります。
じゃあ缶詰は?という事です。
このように「すべての人が、見分ける」というのはある意味困難、なんです。
税金の軽減を行っても、「事業者に負担が行けば人件費が削られるのでは?」、「国民が理解できなければ効果は薄いのでは?」、「現場が混乱するのでは?」という事が言われています。
[ad#co-2]今話し合われている軽減税率案
今出ている案として、上げられているのが下の3件です。
軽減税率を入れた場合、
- 事業者に、みなし課税を導入する
- 全部の消費税を10%に統一して、プリペイドカードで割引にする
みなし減税って何?
みなし減税とは、総売り上げから一定の割合を減税対象とみなし、一括で税額を計算する方式です。
(みなし減税の計算に使う税率は、業種によって定められます。)
帳簿で細かい数字を追う必要がありませんので、販売業者の事務を簡単にできます。
一方、みなし減税では正確な数字は出ませんので、不正が出てくる可能性もあり、慎重な議論が必要です。
プリペイドカードで税金を割引すれば混乱しない?そうでもない
プリペイドカードで消費税の割引をするという案があります。
買い物でレジに支払う時に、国が発行したプリペイドカードを提示すると、該当商品(主に食料品)を2%減額するという内容です。
この場合、自動で割引されるため、「どの商品が8%の消費税なのか、分からない人」でも混乱せずに買い物が出来るというのです。
しかし、消費者の立場になると分かりますが、
多くの人は「8%の消費税の商品がどれなのか」を自分で選んで買いたいはずです。
こっちの商品は10%、あっちの商品は8%?だったらあっち(8%)でしょ!というわけです。
店側も考慮して、値札を変えることもあるでしょう。
しかし、それがすべてのお店で実現するのか、「個人商店は対応出来るのか」ということです。