2015年12月、総務省は有識者会議で5つの要望を打ち出しました。
ここでは、その内の1つである「長期間機種変更しないユーザーの負担軽減」を考えてみましょう。
『総務省有識者会議5つの要望』のお話
その1:2016年5月からの「スマホ新プラン」は月額5000円?
「スマホは機種変更しないと損をする」って本当?
「スマートフォンの機種を変更しないと損をする」とはどういうことでしょうか?
この部分は、人によって考えが違うかもしれません。
補足としてちょっと説明します。
新規契約や機種変更をする人は値引き:お得な優遇を受ける
スマートフォンを新規契約する場合、基本料金だけ支払う事になっています。
端末の料金は会社が肩代わりすることになり、基本料金に含まれていますので、お得に手に入れる事ができます。
※今実質無料(0円)と呼ばれる販売方法ですね。
- NTTドコモでiphone6sを新規契約した場合、機種代金が15920円になる
- 機種変した場合、ゼロから機種変キャンペーン適用なら実質無料(0円)です。
※2015年12月現在
機種変更しない人:優遇はほとんど何もない
ですが、2年間の支払いが終わり、機種変更しない場合も基本料金は同じです。
会社が負担していた分、基本料金が安くなるという事はありません。
(端末の支払い分がなくなると、安くなった気はしますが・・・。)
有識者の判断では、「機種変更しない人も、ずっと同じ料金なのはおかしいのでは?」という事です。
「端末割引がされていた分、低い料金にしないと不公平」だというのです。
2016年から機種変更しない人は、お得なプランを選択できる?
確かに、機種変更をしても同じ料金であれば、新しい端末を買う人の方にメリットが大きいですね。
しかし、使い慣れている機種から変えたくない人も多いはずです。
同じ機種を使い続けても同じ料金なら、やっぱり不公平感が大きそうです。
2年ごとに機種変更する意味は、近い将来なくなる?
最近の新機種は、パッと見た感じ目新しく斬新な機能はほとんどなくなりました。
カメラ性能が良くなったり、容量やCPUの数字がデカくなったりするものの、対して変わりません。※最近は4Kとか、3D動画対応が出ましたがごく一部の機種だけといえます。
近い将来、「追加される新機能がほぼなくなるのでは?」と予想されます。
そうすると、2年ごとに新しい機種に買い換える必要もなくなってくるわけです。
つまり「今後は、同じスマートフォンを使い続ける人が多くなる」ということです。
今回の有識者要望は、それを見越した対策といえます。
「長期利用者への優遇」は各社あるけど・・・別問題
長期契約者への優遇がある事はあります。
しかし、端末を新しく買った人も同じ割引をつけますので、意味がありません。
同じ機種を使い続けるのとは、別問題となります。
ドコモ:継続利用割引サービス
契約が1年を超えると基本使用料が割引されます。
2年目でも7%の基本料金割引が受けられ、継続年数が5年を超えると15%割引されます。
ソフトバンク:長期継続ボーナス
ソフトバンクの長期利用者の場合、割引はありませんが、支払いでもらえるTポイントが多くなる特典があります。
3年目~10年目で2倍の特典しかなく、11年目以降でも大半が据え置き(2%)です。
※一部のプラン加入者は5倍
AU:長期割引サービスが終了
auは前まで長期割引があったのですが、すでに受付は終了しています。
あるとすれば、長期優待データギフトです。
5年以上のスマートフォン利用者に限られ、+0.5GB~最大で+2GB(10年以上契約した場合)のデータギフトが送られるだけです。
まとめ:今後は「機種変更」をしない方がメリットになる?
こればかりは新プランがどうなるのか見ないと言い切れませんが、機種変更をしない方がお得かもしれません。そういう流れで進んでいますから。
しかし、蓋を開けてみないと分からないのが、現代社会です。
考え付かないような手で対策するのかもしれません。
また、総務省有識者会議の提案は、法的効力はないと思われます。
今後協議をするだけで終わりにならないとも限らないのです。
しかし、機種変更をしない方が経済的にお得になる方法もあります。
それは、格安SIMを使うことです。
これなら比較的少ない料金で使えますので、お得といえます。