そうであれば、洗顔剤に含まれている成分をチェックしましょう。
もし「プラスチック粒子」なら、使うのを止めた方がいいかもしれません。
研磨剤の代わりに配合する製品が多く出回り、汚れが落ちやすいということで人気もあります。
プラスチック粒子は、あらゆる製品に使われている?
化粧品だけではありません。
歯磨き粉や洗剤など、洗うことを目的とした製品に多く使われています。
「スクラブ」や「マイクロビーズ」などと呼ばれる”小さな粒子”が配合された製品には注意が必要です。
(単位:1マイクロメートル=0.001ミリメートルですが、0.5mm以下の製品が多い特徴があります。)
※スクラブの意味:ゴシゴシ洗う
しかし、この5mm以下という「小さな粒子」が、思いもよらぬことへの影響を引き起こしていたのです。
プラスチック製のマイクロビーズは、環境や人体に対する影響を及ぼす可能性が高いとされ、世界各地では相次いで製造や販売が禁止になっているのです。(イングランドやフランスに続き、アメリカなども規制)
日本もこれに習い、製造や販売が出来なくなる可能性があるというのです。
スクラブ・マイクロビーズの規制はプラスチック製品のみ
ただ、勘違いしていただきたくはないのですが、
今回規制されたのは「プラスチック製のマイクロビーズ」という事です。
成分表に「鉱物油」と書かれている製品が該当します。
一部の植物由来のスクラブやマイクロビーズとは違うのです。
植物から作られたものであれば、自然界での分解は早いため影響は少ないとのことです。
なぜプラスチック粒子は危険なのか?
小さな粒子に使われている物は、原料が植物由来と石油由来(プラスチック)の製品に分けられています。
「植物由来」であれば分解されていくため、自然界に流れ出ても問題はほぼありません。
しかし、「プラスチック製のスクラブ(マイクロビーズ)」であれば、自然界で分解されにくいのです。(特定の微生物により、分解はされていますが、紙などの自然の素材よりもはるかに時間はかかります。)
もしこれが、ろ過されず海に「だだ漏れ」しているとすれば、多くのプラスチックの破片が長期間にわたって「海に漂う」事になるでしょう。
それを魚が食べてしまえば、食物連鎖に従い自然界の動物だけでなく、その頂点にいる人類が食べてしまう可能性があるのです。
現在の下水処理では、5mm以下の粒子は除去できない可能性が高い
家庭の排水溝は、浄化槽や下水処理場を通して綺麗にするものの、最終的には海に流しています。
「ある程度の大きさ」の物質であれば、海に流れ出ることはありません。
しかし、想定外の小ささ(例えば1mm以下の粒子)などは、除去されずそのまま海に流出してしまっているのです。
日本の浄化技術でも、通してしまうのであれば海外では更にだだ漏れしているのは言うまでもないでしょう。
プラスチックゴミが人の体内に侵入すると危険?
プラスチックで出来た物は、人体に入っても処理されません。
しかし、日本プラスチック食品容器工業会によると「体外排出されますので、深く考える必要はない」ようです。
容器の一部を誤って食べちゃった!大丈夫かなぁ?
プラスチックは体内で吸収されることはなく、そのまま排泄されます。引用:一般社団法人 日本プラスチック食品容器工業会 よくある質問より
http://www.japfca.jp/faq/
しかし、過去には毒性が高い人工物もありましたし、「ある程度の大きさのプラスチック片」のことを指していると思われます。
「マイクロビーズのような”小さなプラスチック片”が、人体に入っても100%安全」とは言えないのも事実です。
将来研究が進まないと分からない事でもあります。
それに、人工物が知らず知らずのうちに食卓に並び、体内に入るのは気持ちのいいものではありません。
アメリカで可決された「マイクロビーズ除去海域法」とは
そうしたこと(プラスチック粒子の危険性)を踏まえて、アメリカではマイクロビーズ除去海域法を定めました。
また、輸入禁止も行うため、事実上使用する事が出来なくなります。
将来は、日本でも同様に製造の禁止や販売中止が行われる可能性が高いという事で、化粧品や洗剤のメーカーは代替策を模索し始めています。
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参照した記事
環境省HP 平成26年度沖合海域における漂流・海底ごみ実態調査委託業務調査結果についてより
https://www.env.go.jp/press/100893.html
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