現在、2つの要素で自動車業界が大きく変わろうとしています。
- ひとつは、自動車運転車(ロボットカー)の開発
- そしてもう一つは、ライドシェアです。
ライドシェアとは、一般の人の車に乗せてもらう代わりにお金を支払う事です。
海外では、昔からヒッチハイクが盛んに行われています。
映画でも良く出るシーンですが、「行き先を書いた」紙を掲げながら、親指を立ててサインを出しているあのシーンです。
短距離から中距離の移動であれば、一般人の自家用自動車をターゲットにし、
長距離の移動であれば、運搬トラックをターゲットにします。
このような伝統もあり、ライドシェア業が人気です。
ヒッチハイクで乗せてくれるのは、主にボランティアでなかなかつかまらない点もありますが、
ライドシェアはビジネスですので、すぐに捕まえる事ができるということで、ここ数年人気を上げています。
日本でも、もしかすると東京オリンピックまでに、ライドシェアが可能になるかもしれません。
安部首相がそのような発言をしたという事です。
海外のライドシェアは、いわゆる相乗り感覚
もしかするとあなたは、「ライドシェア」に抵抗があるかもしれません。
きっと「見知らぬ人の車に乗るのは恐い。」とお考えでしょう。
ですが、気軽にあいのり感覚でヒッチハイクが盛んな国では、「問題ない行為(No problem Acts)」として受け入れられています。
日本ではライドシェアが白タク行為に認定
ですが、このライドシェアという行為は、日本でやると法律違反になります。
白タクといって、白ナンバープレートの一般車で運搬業を行うのは固く禁じられています。
正規タクシーは、緑のナンバープレート(青ナンバーともいう)になっています。
※ヒッチハイカーを助けるのは問題ありませんが、「料金を取る」ための業務となると話は別になります。
業務として人をあいのりさせて料金を取ると、道路運送法違反として300万円以下の罰金刑もしくは、3年以下の懲役になります。
第四十七条第一項の規定に違反して自動車道事業を経営した者
※第四十七条第一項とは?
自動車道事業を経営しようとする者は、国土交通大臣の免許を受けなければならない。
引用:道路運送法 http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S26/S26HO183.html
国の認可を得たタクシーやバスの業者を守る事につながっている
日本は、規制がきついとお思いかもしれません。
ライドシェアが出来れば、移動手段の選択肢が多くなり、料金の低価格競争が行われるかもしれませんので消費者には有利といえるでしょう。
ですが、もしライドシェアが可能になってしまうと、タクシー業やバス会社は価格競争に巻き込まれる事になります。
バスの廃線、タクシー会社の倒産が相次ぐかもしれません。
その他にも無許可になれば、旅行者への安全も確保できないといわれています。
海外で相次ぐ「個人タクシー」の犯罪
海外でタクシーというと、個人タクシーが圧倒に多いのはご存知でしょうか?
もちろん会社所属もありますが、圧倒的に個人が多いです。
中には、土地勘や言葉が通じない旅行者をターゲットに粗悪を働く人も時々いるようです。
こういったトラブルは、被害届けを出さない人も多く、年間でかなりの件数が行われているようです。
日本でも、ライドシェアのような白タク(白ナンバータクシー)が可能になれば、「犯罪をもくろむ人も出てくるのでは?」と予想されています。
海外と同様、ターゲットは買い外人になるかもしれませんし、
たとえ日本人でもだまされてしまうケースもあるのではないでしょうか?
そうならないように、認可制にするかどうかも、今後国会で話し合われるようです。