見過ごせない?2016年5月からスマートフォン業界の規制
2016年1月。大手スマートフォン三社(ドコモ・ソフトバンク・AU)は、学割が増強し一種のお祭り状態に入りました。
しかし、これが最初で最後のキャンペーンになるという噂が浮上しています。
なぜなら、2016年は相次ぐ規制により、MNPによる乗り換えキャッシュバックや2年契約による端末の割引を自粛、または規制する動きがあるからです。
相次ぐ規制で「端末の割引」が出来なくなる?
スマートフォン大手会社では、新規契約やMNPによる他社からの乗り入れに対して高額なキャッシュバックや端末料金の値下げをしています。
0円端末やiPhoneなどのハイスペックスマートフォンも、お手ごろな価格になるように設定して購入しやすいようにしています。
これらは、高額なパケット料金や2年間の契約、SIMロックによる縛りなどで一定のユーザー数を確保する事ができたため、利益も確保できたからです。
しかし、総務省による規制が行われ、2015年にはSIMロック解除を義務化しました。
さらに2016年には、「パケット料金の引き下げ(1GBの義務付け)」に始まり、「最安値プランの導入」や「2年縛りの制約」などを数多く実施します。
今後は、ユーザーの確保が難しくなり、「割引やキャッシュバックを行う体力(資金)がなくなるのでは?」と多くの関係者は予想しています。
このようなことがあり「もしかすると、2016年春が機能が高く値段が高い(ハイスペック)スマートフォンを買う最後のチャンスかもしれない」というのです。
2年契約の規制で『端末割引』が出来なくなる可能性はある
2016年5月の義務化は3つあります。
- 1GBプラン導入
- クーリングオフ
- 実効速度表示
これら3つは、企業の減益への大きな影響はあまりない可能性もあります。
「すぐに端末料金の割引が出来なくなる」という”決定打”にはならないのです。
確かに1GBプランは最安値で減収もあり得ますが、2GBよりも1千円安い程度ですので影響は小さいです。
新規ユーザーが減るような価格にする(高くする)のは考えにくいのです。
しかし、「2年契約(縛り)の禁止」となると話が一変します。
もし、「2年縛りの禁止」が実現してしまうと、ユーザーはどの携帯会社へも自由に行き来するようになり、収益が不安定になってしまうからです。
2年契約が「最後の砦」となっているのです。
2016年の注目は”2年契約の規制”
2015年は”解約期間の1ヶ月延長”という方法で逃げました。
2年縛り 総務省の改善要求も大手3社の返事は「1ヶ月の延長」のみ
過去何度も総務省が改善要求をしましたが、何かと理由をつけて拒んでいるのです。
2016年は更に踏み込んで、2年縛りを規制する可能性も見えています。
そうなると、必然的にキャッシュバックや割引も難しくなり、
「2016年以降、スマートフォンは定価でしか買えない可能性もある」という訳です。
将来、2年契約の禁止になれば、安い会社でハイスペックスマートフォンを購入して、翌月から他の会社にMNPしてしまう。
このような危険性が高くなります。
そうなってしまうと、「高く販売せざるを得なくなる」という事になるはずです。
逆にそれまでは、端末の割引もある程度は期待できるというわけです。
ある程度値引きしなければ新規契約や他社乗換えで新規ユーザへの差別化ができなくなるのではないでしょうか?