2016年4月1日からスタートした「電力小売販売自由化」
電力会社を変えても普通に使えていれば、問題ありません。
しかし、1年を通すといつ何が起こるのかわかりません。
危機感が募るとすれば、「7月8月台風シーズンの停電」「引っ越しによる解約」かもしれません。
「こんな時電力自由化ならどうなるの?」
そんな疑問をまとめてみました。
台風・落雷・雪による「地域停電」どこに問い合わせ?
これから夏になると、台風や落雷による停電になる可能性は十分にあります。
こんな時は、どこの電力会社に問い合わせるのでしょうか?
まずは「契約している電力会社」に相談
電力・ガス取引監視等委員会によると、停電などの電気トラブルは「その時点で契約している会社」に問い合わせてほしいという発表をしています。
新しい電力事業社には、停電情報などを提供するように義務付けている為、対応しなくてはいけない責務があるためです。
地域一帯が停電していても、まずは電気を供給している会社に相談しましょう。
その他、あきらかに電線が切れたり、浸水や倒壊による電気トラブルであってもです。
電線トラブルは「一般送配電事業者」へ
契約中の電力会社へ連絡した後、契約会社から送電線を管理する会社(一般送配電事業者)に連絡してくれるか、あなた自身で問い合わせる必要があります。
2016年現在一般送配電事業者は、従来の電力会社(北海道電力・中部電力など)の子会社扱いになっています。
しかし、地域の電力会社に連絡すると窓口を案内してくれます。
ブレーカーの故障は電力会社に相談
ブレーカー(配線用遮断器)も大切な電気系統です。
この場合も、電力会社に相談してみましょう。
点検による出張費や買い替えることになった場合の料金は、あなた自身が料金を負担することになります。
ただし、電気会社を変えるだけであれば、ブレーカーを買い替える必要はありません。
無料で交換できるスマートメーターで切り替えができますので、アンペアブレーカーもそのまま使えます。
電力会社の契約トラブル 解約は可能か?
新電力業者と契約すると、電気料金が安くなるメリットがあります。
しかし、解約できない期間(最低契約期間)を設けるなど、今までにない約束事項があります。
そのため、場合によっては不利な契約になる恐れもあります。
- 訪問販売で契約書にうっかりサインしてしまった
- インターネットで申し込んだけど、一晩よく考えたら実はあまり安くなかった
こんな時は、「解約できるのだろうか?」「違約金が発生してしまうのだろうか?」
契約書の受け取りから8日以内ならクーリングオフが可能
訪問販売や電話販売の場合、電力小売り業者もクーリングオフ(契約破棄)の対象になっています。
クーリングオフで解約する場合、電力会社への違約金は発生しません。
ただし、電力会社を切り替える間の電気使用料(最終保障供給の使用料)は別に支払う必要があります。
電力会社を切り替える時は、地域の電力会社に「経過措置料金」を支払う必要がある
経過措置料金とは、他社電力会社に切り替える寸前までの電気使用料です。
電力会社を変えるといっても、電気そのものは変わりません。
そのため、一瞬でも電気が切れてしまうということもないです。
切り替えるまで間は、それまでに契約していた地域の電力会社の電気を使ったことになってしまいます。
その時の電気料金は「経過措置料金」という別なプランになり、従来のプランより少々値段が高くなるとのことです。
- 新電力会社に契約を変える時
- クーリングオフ適用で解約した時(新しい契約をするまで加算)
- 電力会社が倒産した時(契約を変更するまでの間)
同じ建物で複数の電力会社と契約は可能?
一戸建ての一軒家であれば、一つの電気会社としか契約できません。
電気メーター(スマートメーター)を2台入れれば可能ですが、一般的な住宅ではそういう契約はしていません。
こういう場合は、一世帯一会社の契約になります。
マンション・アパートの切り替えは「大家さん側の電力プラン」による
マンションやアパート住まいの場合も、基本的には電力会社を選べます。
ただし、大家さんが「一括受電」と呼ばれる大口契約をしている場合や、共有メーターなどで一括で管理している場合は、1部屋だけ変更はできません。
あらかじめ、大家さんに確認してみましょう。
特に、ウイークリーマンションは別契約はできない感じでしたので、個別に契約できないマンションもあるという認識を持っていた方がいいでしょう。
また、電力会社の切り替えには、電気メーターを変える必要があります。
あらかじめ大家さんに工事許可を取っておきましょう。