2016年5月から、スマートフォンやインターネット回線などの”回線契約”が大きく変わります。
- クーリングオフが可能になる
→電波が届かない時は、契約から8日以内なら無条件解約が可能(端末は未定)
関連記事:通信サービスにクーリングオフを義務化 - 契約に交わす書類を分かりやすく簡素化
→「小さい文字でたくさんの紙」ではなく、分かりやすい書類に? - プラン内容、契約内容の説明強化
→誰にでも分かるように - 割引内容や期間、オプション加入の説明を義務化
→割引するための加入条件や料金なども含めて(今まで説明が足りなかった) - 電力と通信のセット割引が可能に
2016年から始まる電力自由化による改正 - スマホ新安プラン義務化
→関連記事:スマホ料金を規制、安部総理の「料金高い」発言から
これらは、2015年5月に総務省から正式に発表した法改正の内容です。
1年後の2016年には本格始動し、義務付けられます。
※2015年12月現在は最終調整をしている状況なので、内容が変わることもあります。
スマートフォンに限らず、すべての通信契約が対象です。
(インターネット回線だけでなく、ケーブルテレビなどの有線も)
2016年からクーリングオフが可能になる理由
「訪問販売への規制」と「使えない」
現代のインターネット回線の契約というと、いろんな方法があります。
- 家電ショップ・量販店で契約(パソコン購入とセットで契約すると安くなる)
- ホームページで契約(乗り換えが簡単)
- 訪問販売(ターゲットは高齢者?)
今回のクーリングオフ改正は、
「上の3番目の対策強化として、訪問販売を規制する」という意味合いが強いようです。
「訪問販売で高齢者への売りこみ」を規制
初めて通信回線を契約する人は、
たいてい家電量販店が多いと思います。
パソコンを購入する際に、割引されるという事でセット契約するとパソコンが1万円引きになったりします。(これが1番目のこと)
インターネットを使っていると、
「今契約しているプランよりも安い料金」、「通信スピードが速い回線」はすぐに見つかります。
そういう人は、ホームページを経由したり、家電量販店で申し込むかと思います。(2番目)
しかし、普段からインターネットを使わない高齢者は、何も分かりません。
ネット環境が不要なのに通信契約をさせられたり、相場以上の金額で契約している人もいるようです。(3番目)
あなたもご存知かもしれませんが、ネット契約・スマホ契約は期間の縛りがあります。
一度契約してしまうと、強制解約になり多額な違約金を求められます。
解約も出来ず毎月支払うことしかできません。
今の法律では、泣き寝入りするしかなかったのです。
今回のクーリングオフ改正の大きな理由は、
「こういった悪質な訪問契約の被害が多くなってきた」ということが関係しています。
なぜなら、通信契約はクーリングオフが対象外だったからです。
2015年現在、通信契約にはクーリングオフがない
クーリングオフ制度は本来、訪問販売やキャッチセールスによる商品の販売(勧誘販売)を中心に、取締りを強化してきました。
昔は、「ネット契約の訪問販売による被害が多くなかった」という背景もあります。
しかし、インターネット回線の悪質な訪問販売の被害を少なくするには、クーリングオフの対象にするしかないと判断したのです。
2つめの理由:使いない回線だった場合の解約
インターネット回線でも、有線契約は通信できないという事があっても、事前にある程度知る事ができます。
しかし、主にモバイル回線は分かりません。
実際に契約して、端末を使ってみないと使えるのかが分からないのです。
もし使えなくも、契約はそのまま続けなくてはいけません。
そういった方向けのクーリングオフ改正でもあります。
2016年4月からの電力自由化でさらに被害が?
これからインターネットやスマートフォンの契約を考えている人は、注意が必要です。
クーリングオフ適用前の契約(2016年春まで)は、”しない方が得する”かもしれません。
なぜなら、電力自由化が始まると、インターネット契約やスマートフォンが安くなるからです。
電力と一緒に契約すると、セット割が受けられる(お得になる)サービスを新電力各社が一斉に始まるからです。
関連記事:2016年電力小売りの全面自由化であなたの暮らしはこう変わる
現在北海道から沖縄まで10の電力会社が、100以上に増える
電力自由化とは、電力会社が増えるという事です。
今の電力会社は、国営時代から続く発電所と送電設備(電線や変電所)を持つ企業が牛耳っているのは、ほとんどの方がご存知だと思います。
しかし、今後は100を越す電気事業に新しく参入した会社から選ぶことができます。
ガソリンスタンドや物流会社、流通会社など、多くの会社が電力販売
新しく電力事業に参入するのは、通信会社も例外ではありません。
中には、インターネット回線と電力をあわせて、割引セットで販売することもできます。
2016年以降は、こういった販売競争が激化する事が予想されるため、今回の規制に踏み切ったのだと思われます。
まとめ:ネット契約は、2016年4月まで控えるのがお得
今からインターネット回線やスマートフォンを、契約しようと思う方も多いかもしれません。
しかし、2016年4月まで待てば、電力自由化でセット割引が期待できると思われます。
※確実ではありませんが、”安くなる可能性は大”といえます。
さらに、クーリングオフ改正が始まる一ヶ月前です。
改正前の駆け込み需要で、もしかするとかなり安くなると予想されます。
今すぐ必要でない方は、慌てず十分に考えた方がいいのではないでしょうか?
それまで待てない方は、格安SIMやモバイルwifiを考えてみてはいかがでしょうか?
こちらでも、スマートフォンを持つ事ができたり、インターネット回線を持つ事はできます。
※格安SIMは年間縛りがないプランもあります。
関連記事:【格安SIM】通話付きプラン料金・スペック簡単比較表 16社60プラン
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