熊本地震による被害は「古い建物」に集中。
今後あなたが地震対策でやるべきことは「耐震工事」です。
2017年は耐震工事を安くできるチャンスかもしれません。
国土交通省によると、
2017年の補正予算に耐震補助を「現行の支払い額の23%+30万円」に増額することを盛り込むと発表したからです。
大地震の揺れは長引くことも
4月に起きた震度7の熊本地震の影響は、4か月たった今もまだまだ続いています。
8月31日の夜に「震度5」、翌朝の9月1日に「震度3」でした。
震度5は約40秒~1分間と比較的長い地震でした。
「このまま大きい揺れがくるのか?」と驚きましたが、無事収まってホッとしました。
ですがまだまだ油断はできないようです。
気象庁は「今後も同程度の地震が起こる可能性がある」として注意を呼び掛けています。
地震は他人事ではない
地震というものは”日本に住んでいる限り”全ての人が遭遇する可能性があります。
日本に住んでいなくても、地球に住んでいる限り可能性はあります。
これは地球の構造上、仕方がないかもしれません。
だからこそ、その対策をしなくてはいけません。
2017年から地震に強い家にする「耐震補強工事」の補助金が増額
内閣府によると熊本地震による想定する被害額は、4.6兆円という発表がありました。
これを見ると、圧倒的に「建物」が多いのがわかります。
熊本だけでも最大3.8兆円の損害です。
しかし、被災した私たちが「建物を建て直す」のは、ほとんど自費になります。
国や行政がお金を払ってくれるわけではありません。
保険に入っていても、「建築にかかる費用」や「解体にかかる費用」が全額支給されるということもありません。
住宅ローンが終わっていないのに、さらに借金を背負う可能性もあるのです。
※これを「ダブルローン(二重ローン)」といいます。
補足:「解体にかかる費用」は、熊本地震で国や自治体から補助金がでました
大規模な地震の場合、ある程度は国や自治体(市区町村)から補助金や支援金が出ることがあります。
しかし、「100%全員が補助金や支援金を受け取れる」ということもありませんし、かかった費用の全額をもらえるわけではありません。
また、もらえても30万円~最大で100万円ほどの補助金で実際には足りていません。
これでは、多くの人が二重ローンに苦しむことは必然です。
日本のすべての建物に「耐震補強」が必要って本当?
熊本地震で4.6兆円という想定外の被害が出た理由は
「前震」と「本震」の2つの大きな揺れが起きたことにあります。
「前震」で震度7が起こり、翌日の「本震」では震度6強という大きな揺れです。
日本の耐震基準には、このような「2回大きな揺れが起こる」ことを想定していない低レベルな耐震基準だったのです。
立て続けに大きな地震が複数回起これば、倒壊してしまう恐れもあるのです。
耐震基準が甘かった日本の法律
今までの耐震基準では、1回だけの大地震に耐えられればOK、2回目は無視しても建築審査に通りました。
日本にあるほとんどの建築物は、法律で定められた耐震基準の最低ラインギリギリに作られていることが多いようです。
なぜなら、建築費用を抑えるためには「どこかの費用を削らないといけない」からです。
どうしても目が届きにくい「耐震強度」というところに矛先が行きやすいのです。
ですので、大きな地震に1回耐えられたとしても、2回目の大きな揺れには耐え切れない建物が多くなったのです。
耐震補強なら「全壊」「半壊」「部分損壊」の修繕より安い
耐震補強の工事には補助金が出るということもありますが、
建物を建て直したり、修繕するよりも安く済む可能性があります。
住宅の「倒壊」や「半壊」はもちろんですが、被害の大きさによっては「部分損壊」でも多くの工事金が必要になることがあります。
このような被害を少なくするためにも、行政側が支援する時に利用することをおすすめします。
地震に関する得する情報一覧
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