doron

2015年はドローン元年といってもいいでしょう。
ドローンとは、ラジコンタイプの無人飛行機です。

主にヘリコプターの形をして、軽い物を運んだり、カメラを搭載する事が出来るため、事業向けに開発されています。

農業では、以前から農薬散布で使われていました。
しかし、今後はさまざまな分野で活躍すると期待されています。

アメリカではAmazonやGoogleが、ドローン宅配の事業化を目指しています。
もし、本格的に事業として実現すれば、世界各国でも広がると予想されているのです。

 

また、日本の企業もドローンを使った新しいサービスを始めた会社もあります。

そのひとつが、警備会社大手のセコムによる「警備用ドローン」です。
2016年には、月額5000円程度でサービスを始めるとの事で注目を浴びています。

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ドローンは個人でも飛ばせるのか?

多くの人が、「ドローンを個人的に使ってみたい」とお思いでしょう。
あなたもそうではありませんか?

ドローンは、事業用にも使われる高性能の無人飛行機ですので、一般個人には取り扱いが難しいかもしれません。

なぜなら、2015年12月10日に行われた「改正航空法」でドローンの使用に大きな規制が出来たためです。

 

総重量が200g以上のドローンは「航空法」を遵守

国土交通省によると、
無人飛行機の定義は「総重量が200g以上のマルチコプター、ラジコン機、農薬散布用ヘリコプター等」とあります。
※総重量とは、本体とバッテリーの重さを合計した数字

これらに該当する飛行物体は、すべて航空法に定められている「無人航空機」に該当し、利用するには航空法を守る必要があります。

総重量が200gよりも軽い場合は、模型航空機という定義になり航空法の規制の対象にはなりません。(ただし、空港の周辺など使用でない場所は存在します。)

航空機と模型航空機に関する補足
総重量が200g未満の場合は「模型航空機」に分類します。

また、人が乗れ、エンジン(超軽量動力機)を搭載している物は航空機に該当します。
※バラグライダーなどの自然の力を利用する物は、航空機にはなりません。

もし、無人飛行機を取り扱う場合、航空法にある操縦方法や空域を守る必要があります。

もし違反すれば、罰金50万円以下の罰金が科せられます。

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ドローン飛行「許可が必要とされる空域」とは?

総重量が200gを超えた飛行物体の場合、限定された空域であれば使う事は可能です。

航空法では次の3つの空域で、無人飛行機を使用することを禁じています。

  1. 空港等の周辺6~24km以内
  2. 地表又は水面から150m以上の上空
  3. 人又は家屋の密集している地域

 

空港等の周辺の空域には注意

  • 東京・成田・中部・関西国際空港及び政令で定める空港の場合、24km以内の利用は禁止
  • 上記以外の空港の場合、6km以内の利用が禁止

空港周辺は、飛行機への妨害を避けるため、このような規制があります。
これは、趣味で行うバラクグライダーなども規制対象です。

管制塔がレーダーで随時チェックをしていますので、すぐに発見されてしまいます。

 

地表又は水面から150m以上の高さの空域

なぜ、150m以上は禁止なのかといいますと、民間訓練試験空域のエリアになるからです。
※、さまざまな飛行機(ヘリやセスナ機など)が飛び交う領域になります。

その他にも、

  • 自衛隊訓練空域
  • 米軍制限空域
  • 航空交通管制圏
  • 進入管制区

なども、150m以上の上空に設定されています。

 

人又は家屋の密集している地域の上空も禁止

国勢調査により、人が多いと判断された空では無人飛行機を飛ばす事はできません。

これは墜落や操縦ミスによる事故を防止するためであり、カメラなどによるプライバシー保護対策も含まれます。

 

禁止された空域で使用する場合は、航空交通管理センターの許可が必要

上記3つの空域でドローンを飛ばすには、飛行させる10日前までに航空交通管理センターの許可を取る必要があります。
※一般人では許可が下りないと思われます。

このルールは、バラグライダーなどにも適用されています。

 

飛行方法にも大きな制限がある

ドローンを操縦する方法は様々あります。
たとえば、GPSやカメラによるでの遠隔操作をしようと思えばできるのです。

しかし、このような遠隔操作は禁止されています。
その他にも、さまざまな制限がありますので注意をしましょう。

 

  1. 時間制限:夜間の飛行禁止(日出から日没までしか飛行できません)
  2. 機体の常時監視義務:直接肉眼で見えない範囲を飛ばせません。
    ※FPVカメラを使用してモニターで監視することができれば飛ばす事は可能です。
  3. 物理的な距離制限:人または、物(建物や車なども含む)から30m以上離れて飛行させなくてはいけません。
  4. 人が多い場所での使用制限:イベントやお祭りなどの会場では飛行できません。
  5. 搭載物の制限:危険物を輸送してはいけません。
  6. 投下禁止:無人航空機から物を落としてはいけません

※これらを守れないと思われる方は、国土交通大臣の承認を取る必要があります。

参考資料

この記事は、国土交通省のホームページを参照し2015年12月25日に作成しています。

  • 国土交通省航空局 無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン
    http://www.mlit.go.jp/common/001110370.pdf
  • 国土交通省航空局 航空機の安全かつ効率的な運航について
    http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha04/12/120226/04.pdf
  • 航空:無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール – 国土交通省
    http://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk10_000003.html
  • 無人航空機(ドローン、ラジコン等)の飛行に関するQ&A
    http://www.mlit.go.jp/common/001110417.pdf

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