中部地方独自の「お正月の風習」についてまとめていきます。
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静岡県:年末の餅つきは12月28日
12月28日昔はどこのうちでも餅つきが行われていました。
今では数少なくなってしまいましたが、大晦日前までに餅つきをすることが風習となっています。
29日は「苦餅(くもち)」
正月飾りの一夜飾りが縁起の悪いのと同じで「くもち(苦餅)」と言われ、29日には餅をつくことができません。
30日では大掃除でもいそがしくなるため、28日に餅つきをするのが風習となっています。
お正月の飾り餅、のしもちなどを用意します。
今では窯がないため炊飯ジャーや鍋でもち米をたき、いまでも餅つきを親族で行います。
炊き上がったもち米は臼にいれてこねて杵でお餅を突いていきます。
今では、こねて突くということを知っている人が少なくなりました。
こういう機会があると、伝統を伝えていけると思います。
なかなか親族が集まることが少なくなった中、みんなで正月準備することができるいい機会となっています。餅つきは男の人たちが餅をつき、女性が丸めてお餅を作ります。
大きな台に餅とり粉をまき、台の上でコロコロ転がしながら飾り餅を作りました。
つきたてのお餅は、28日も食べることができるように、小さくちぎってたくさんつくり、大根おろしにつけてたべたり、きなこ餅、あんころもちも作って一緒に食べます。
静岡県:厳冬海中みそぎ祭り
場所:静岡県沼津市下香貫(しもかぬき)と言う海に面した地域にある、楊原(やなぎはら)神社及び大朝(おおあさ)神社の例大祭に先駆けて行われる神事です。
毎年1月半ばの週末に行われます。
(今年は1月15日の日曜日に開催されるようです。)
それぞれの神社でお祓いをした後、ふんどし姿の新成人と年男と厄男とがそれぞれの神社から神輿を担ぎ出してシャギリと言うお囃子の一種を先頭にして町内を練り歩きます。
海の近くの公園で合流してから海岸で神事をいくつか執り行ったのち真冬の海の中へ入っていって、神輿をかついだまま禊を行います。
そして、海から上がった彼らに「”祝い水”を浴びせることで健康や長寿を祈願する」と言うものです。
その水かけには一般の人たちも参加できますし、神男(かみお)と呼ばれる神事の参加者による餅まきや甘酒のふるまいもあります。
戦火で神輿が焼失して以来、この神事は途絶えていたようですが、地元有志の手によって復活を果たしたと言うことです。
新潟県:初詣を「二年参り」と呼ぶ
私は今関東で働いています。
12月31日大晦日だったため、友人たち「二年参りに一緒に行こう!」と言ったら「なにそれ?お礼参りみたいなもの?」とみんなに不思議な顔をされてしまいました。
新潟では普通に二年参りで通じていたのに、なぜこの人たちにはまったく通じないんだろうと疑問に思い、ネットで検索をしたら、栃木や新潟あたりで使う言葉らしく、12月31日の夜から神社に行きます。
明けて1月1日にお参りをするという、「神様に一年間ありがとうございました。今年もよろしくお願いします」と一度にお礼とお願いをします。
どうやら関東人はそれを、ただの初詣だと言います。
ですが、新潟県民の初詣は1月1日からスタートなので、12月31日に神社にいることを二年参りというのです。
あまりにもバカにされたので、栃木県の友人に「二年参りって知ってる?」と聞いたら、知っているけど最近ではあまり使わないらしいと返事が来てしまいました。
石川県:辻占
石川県ではお正月にだけ食べられる辻占(つじうら)と言うお菓子があります。
辻占(つじうら)という名前の通り、お菓子の中におみくじが入っています。
少し前に流行った歌の、フォーチュンクッキーに似ているかもしれません。
砂糖と餅粉で出来ていて、花のように巾着に包み中には小さな紙のおみくじが入っているのです。
指先でつまめる小さなもので、ピンク色や黄色、緑色など色とりどり華やかでどれにしようか選ぶのも楽しいです。
お味は甘く、もちもちした食感の中に砂糖のシャリシャリ感も感じ、ほんわかあったかい気持ちになるお菓子です。
おみくじで楽しめる
中のおみくじも、ほんの一言だけ書いてあるだけなのですが、何が書いてあるのかワクワクしながら開けることが出来ます。
家族や親戚で集まったときには、みんなでどれにしようかと順番に選んだことが思い出されます。
最近のご家庭ではなかなか見かけなくなっているかもしれません。
しかし私はお正月におばあちゃんの家に行くと必ず置いてあるものだったので、
年末の出先で見つけると懐かしく思い、思わず手に取ってしまいます。
その他 寄せられた口コミ
富山県:12月31日から1月4日までは何をするのも家族全員?
私は富山県富山市に住んでいる現在34歳になる既婚男性です。
我が家のお正月の少し変わった風習があります。今までは、別におかしなこととは思っていませんでしたが、妻にもいわれましたが、独特の風習(習慣)だそうで、少し紹介します。
まず、お正月には必ず家族全員で実家に帰り、12月31日から1月4日までは何をするのも絶対に家族全員ですること。
こう聞くと普通に聞こえますが本当に全て一緒にします。 食事の用意、料理、掃除、洗濯、今までは誰かがしていた日常的な事でも必ず家族全員でします。
そして、年が明けて夜中12時からはおせち料理を食べて寝ます。 で、元旦にみんなで近くの神社へお参りへ行き、帰って来てから家の庭で去年の要らなくなった物を燃やします。(供養だそうです)
私は今までずっと同じ正月を過ごして来たので当たり前の感覚でしたが、妻からしたらやっぱり異様だそうです。未だに慣れないそうです。