大地震を予知したり予測するのは、昔からの課題だ。
しかし、科学が進歩しても、なかなか解明できないのも事実。
今回の九州震災も実際に起きた正確な原因はすぐに掴めていませんでした。
専門家が登場しても、「原因はわかりません」の一言。
そのこともあってか、さまざまな憶測がネット上では飛び交っています。
- 「犬が吠えたり、遠吠えすると・・・」
- 「タヌキが・・・」
- 「猫が・・・」
- 「地震雲が・・・」
- 「電波が悪くなると・・・」
これらで地震の前触れがわかる可能性はあるのかもしれません。
しかし、それが科学的な根拠や法則として裏付けられているわけではありません。
また、必ず一定の行動をとるということもないようです。
例えば、筆者の家では「犬」と「猫」がいますが、
地震発生直後の動きを見ていると、このような感じでした。
- 犬:硬直して囲いの隅で小さく震えていた
- 猫:姿勢を低くしてゆっくり動く、揺れがあると素早く小さな隙間に
しかし、直前に吠えたり遠吠えするということもありませんでした。(周辺の飼い犬も含めて)
(揺れた直後は、吠えた犬がいました。)
地震発生日の夕方の空は曇り。
昼間は晴れてやや高い気温でしたが、いたって気にかけていませんでしたので、気が付いた点はありません。
しかし、連続して地震が起こるということは、地震の予測ができている「予知すること」と同じ意味を持ちます。
もし、あなたがまた地震が来るとわかっていたら、まずは何をするべきでしょうか?
ただ慌てるだけではいけないのです。
火元を確認 火事をなくす
地震で一番怖いのは、やはり「火事」ではないでしょうか。
建物が倒壊・半壊してしまうと、下敷きになり自力で脱出できない可能性も考えられます。
この状態で火の手が上がると、救助する側も救助を待つ側も大変です。
一刻を争うことになります。
また、火災が起こると周囲の家に飛び火することも考えられますので、ご自身の家が出火元にならないようにする必要もあります。
もし、あなたが原因で出火したら賠償責任はどうなる?
あなたに故意や過失がなければ、「あなたの家が火元になった火事」の賠償責任はありません。
これは他人の家から飛び火した時の火災による被害も同じです。
原因主に故意や過失がない限り、火事による損害賠償請求を行うことはできないのです。
自然災害(地震など)による火事による被害は、「賠償責任が誰にも問われない」ように法律(失火責任法)で決められています。
つまり、ご自身の家が火事で焼失した場合、あなた自身の財力で建て直すしかないのです。
そのための保険として火災保険に入ることをおすすめします。
ただし、火災保険だけでは「地震による火災」は保証されない保険があります。
あなたの火災保険には、地震保険の付帯(特約)が付いていのるかを一度確認しましょう。
ライフライン(水道・ガス・電気)を確認・準備
ライフラインとは、生きるために最低限必要な物です。
水道や電気、ガスだけでなく食料品なども該当します。
「これがあれば道路寸断や水害で、孤立しても人は数日間は生きていける!」という必需品がライフラインといえます。
大地震では、真っ先に水道管がやられる
水道管は、地中に埋められているため地震の影響を受けやすいといえます。
地割れ(地殻変動)が起きてしまうと、被害を免れることは難しくなります。
自治体が備蓄している飲料水配布や自衛隊の給水活動は行われるかもしれません。
しかし、数は限られてしまいますので、手に入れることができるとは限らないのです。
今回の熊本地震でも、飲料水配布は「1人2本まで」「数量限定先着順」とアナウンスがありました。
しかも、取りに行かなければいけませんので、体に障害がある方や高齢者にとっては不利な条件といえます。
こうしたことを想定して、飲料水の確保を優先しておかなくてはいけません。
とはいえ、最近ではコンビニエンスストアの件数が多いため、すぐに足りなくなるということはなさそうです
「周辺住民による買い締め」や「孤立状態」にならない限り、ある程度大丈夫かと思います。
夜の地震は、電気の「ある」「なし」で状況が全く違う
地震が起こると、まっさきに停電することがあります。
震度7になると、地割れや家屋倒壊により、電線が切れることも想定されるためです。
それ以外にも、原発や火力発電所が止まる可能性もあります。
昼間であればいいのですが、夜暗闇の中で起こると真っ暗になります。
避難するのも一苦労です。
そうなる前に、懐中電灯・ラジオを準備しておきましょう。
代用になるのであれば、スマートフォンでもいいかもしれません。
スマートフォンや携帯は災害時に役に立つが2つの弱点がある
モバイル通信機器(スマホや携帯)は、災害時には非常に役立つライフラインといえます。
その他にも(ノート)パソコンなどもそうです。
- 連絡したり情報発信ができる
- 情報を収集することができる
など、今の現状を確認することに使うことができます。
しかし、モバイル機器は通話・通信ともに被災地内外からの発信が規制されることもあります。
震災直後の一時的とはいえ、「大事な時に使えない」と思うかもしれません。
また、バッテリーで動くため、電源が入らなければ役に立ちません。
大規模停電になると、復旧が遅れます。
また復旧したとしても、一斉にコンセントを奪い合うことも予想されます。
必要な時以外は電源をオフにするなど、節電することも大切です。
通話・通信がつながらないときに、何度もチャレンジする方もいらっしゃいますが、バッテリーの消耗を早めるだけですので、控えた方がいいかもしれません。
寝る前に身の回りを整理
地震が起きた夜、余震が続く中で寝るのは不安かもしれません。
しかしこの状況がいつまで続くかは誰にも予測でないため、
少しでも多くの睡眠時間を確保した方がいいといえます。
就寝前にやるべきことは、寝床の確保や万が一の非難に備えることが大切です。
睡眠の障害になる物はできる限り排除
寝床の周りに、倒れてきそうな「棚」や高いところから落ちてきそうな「物」はありませんか?
ケガの元になりそうな障害物は、できる寝る前に限り排除したり、倒れてこない工夫をしましょう。
気が気でない状態でほったらかしておくと、些細な揺れでも敏感に反応してしまいます。
寝て明日に備えるどころではありません。
財布やスマホ、非常用品は枕元に置いておく
大震災の大きな揺れは一度だけ起こるというわけではありません。
同じ揺れか、より強い地震の前触れの可能性もあるのです。
寝ている時に、さらなる大地震が発生することも想定することが大切です。
いつでも避難できるように、財布やスマートフォン(携帯)、避難道具、食料などは1つのリュックにまとめておきましょう。
何かあれば、これだけを背負うだけで真っ先に逃げられるようにしておくと速やかに動けるはずです。
避難も視野に
大規模な災害になると「避難生活」も考える必要があります。
避難指示が出た場合だけでなく、自主避難も考えましょう。
特に、このような方は自主避難が功を奏することがあります。
- お住まいが古い
- ご自宅が河川や海に近い
- 浸水やガケ崩れが起こりそうな場所に住んでいる
- 家族が障がいや病気を持っている
避難する時に持っていくべきもの
自主避難であれば、ある程度余裕があると思います。
そんな方は、毛布や食料、ブルーシートなど必要と思われるものを確保しておきましょう。
どれくらいの人数が避難するか想定できませんので、足りなくなる恐れもあるからです。
また、サランラップやマスク、ウェットティッシュなどがあれば、便利のようです。
万が一のことを考えて、必要になりそうなものはあらかじめ準備しておきましょう。
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