全国地震動予測地図を地震調査研究推進本部事務局が2016年最新版を発表しました。
※政府文部科学省管轄の研究開発局地震・防災研究課が担当
これによると、「今後30年間に日本のほとんどの地域で、震度5弱以上の揺れが発生する可能性がある」ことになり、注目を浴びています。
なぜか注目されているのか、これまで以上に地震に対して
これまで地震に対してあまり考えていなかった人も、この機会に見直してはいかがでしょうか。
震度5弱の地震発生率日本列島のほとんどが25%以上に
日本では、どこにいても震度5弱程度の地震は体験する可能性が高くなっています。
今後30年間に発生する可能性は確率にして25%以上(1/4)ありますので、理論上120年に一度起こりうるということでもあります。
人生80年の間で考えると25%では収まらないでしょう。
震度5弱といっても、侮ってはいけません。
タンスや本棚が倒れてくる可能性もあります。
安全グッズの突っ張り棒は使っていますか?
万が一のことを考えて地震対策を見直しましょう。
震度6以上は四国・中部・関東の太平洋沿岸地域に集中
震度5では、家屋(ビル)倒壊や陸橋、峠のがけ崩れなどの被害は少ないかもしれません。
しかし、震度6以上になると大規模な災害が起こりうる可能性があります。
2016年版の「全国地震動予測地図」では、太平洋沿岸地域が25%以上に指定されています。
今後30年間に関東大地震が起こる可能性が高いとの見方が強いのです。
太平洋沿岸地域に集中している理由として、
「千島海溝、日本海溝、南海トラフの海溝型地震を起こす陸と海のプレートの境界線」が挙げられています。
海溝型地震の発生間隔が数十年から百年程度と短いため、太平洋岸の地域の確率が高くなります。
(地震調査研究推進本部事務局より)
全国地震動予測地図で地震発生の可能性を身近に
日本は世界でもまれにみる地震大国といわれるのはご存知だと思います。
地震調査研究推進本部事務局も
「日本の面積は世界の面積の1%未満であるにもかかわらず、
世界の地震の約1割が日本の周辺で起こっています。」
と公表しています。
しかし、実際に住んでいる私たちには、地震の防災への関心度は低いといえます。
そこで全国地震動予測地図を作成することで、個人にも地震の対策に関心を持ってもらおうということのようです。
寝耳に水の熊本地震:対策は”ほとんど考えていなかった”という声も
2016年に起きた熊本地震も「熊本は大地震が起きにくい」という迷信が広がっていました。
「熊本は大地震が起きにくいから地震保険は不要」という噂もあるくらい県民の地震に対する意識は低かったというニュースが報じられることもあるくらいです。
それもそのはず、筆者自身も20年近く熊本に住んでいますが、大きな地震は記憶にありません。
その間「阪神・淡路大震災」や「東北地方太平洋沖地震」などの惨劇な映像をテレビで見る光景はありましたが、現実的な問題として直視することはできませんでした。
実際に大地震を経験することでわかる「被災の恐さ」
それが、今回実際に震度6強が熊本で発生し多くの人が被災しました。
人によっては避難所や車中泊で生活をしたり、仮設住宅を利用する人も多く現実味を帯びるようになりました。
もちろん一度大地震が起きたからといって、今後○○年間は大地震が起こらないということはありません。
もしかすると、明日大地震が再び起こるかもしれないのです。
地域や国によって差はありますが、地震に合う可能性は地球上に住んでいる人すべてが持っています。
まずはそのことを考えて対策を考えるべきでしょう。
内閣府の「震度6強体験シミュレーション」で楽しく学ぶロールプレイング
内閣府は楽しみながら学べる「震度6強体験シミュレーション」をインターネット上で公開しています。
【防災シミュレーター】震度6強体験シミュレーションhttp://www.bousai.go.jp/simulator/
震度6強が実際に起きたら、どのように判断したらいいのかを楽しむことができます。
(Flashに対応しているインターネットブラウザを使う必要があります)
この機会に学んでみてはいかがでしょうか。
地震に関する得する情報一覧
熊本震度6強(筆者体験談)
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