スマートフォンガイドライン2017年改正案を漫画で説明
2017年2月から最新スマートフォンの価格が1万円以上高くなる可能性が出てきました。

なぜならスマートフォンの実質0円販売の禁止の取り締まりが強化され、実質の値下げが難しくなるからです。

今回の改正される5つのポイント

  1. スマートフォンの端末価格を2年前の同型機種の下取り価格以上にすること
  2. 商品券・ポイント・物品を付けても値下げに該当
  3. 通信契約奨励金での割引を期間限定(1か月未満)も規制の対象にする
  4. ガラケー(3G)からスマホ(LTE)への移行推進
  5. SIMロック解除できるまでの期間(現行180日以下)を100日以下に短縮

スマートフォン端末の販売価格に関係するのは、1番(下取り相場の値段より高くする)と2番(短期の値引きも禁止)です。

特にスマホの買取り(中古相場)で値下がりしにくい「iPhone」は、今後値段が高くなる可能性が高いようです。

また、期間限定で安くすることも規制になりましたので、バーゲンセールなども期待できません。

chekp

「2017年は新機種の購入金額が高くなる可能性がある」ということを覚えておきましょう。

女生徒怒

何でそんなことするの?
安く買えないじゃん!!

先生「実は」

スマートフォンの過剰な値引きが、
「月々の料金が高い理由になっている」という指摘があったからよ。

女生徒笑

え?じゃあこれからは基本料金とかが安くなるの?

先生とぼけ

さぁー?
それはスマホ会社の判断によるんじゃないかしら

ガイドラインが改正されると2017年は何が変わるの?【5つの改正ポイント】

2017年に改正される「ガイドラインで知っておきたい5つのポイント」を詳しく見ていきましょう。

  1. スマートフォンの端末価格を2年前の同型機種の下取り価格以上にすること
  2. 値引きやキャッシュバック以外に、商品券・ポイント・物品も規制の対象
  3. 通信契約奨励金での割引を期間限定(1か月未満)も規制の対象にする
  4. ガラケー(3G)からスマホ(LTE)への移行推進
  5. SIMロック解除できるまでの期間(現行180日以下)を100日以下に短縮

改正1:スマートフォンの実質値引きが難しくなる

まずは、スマートフォンの値段を「2年前の同型機種の下取り価格以上にすること」とあります。

先生指

下取り価格とは、中古市場で取引される相場価格のことです。

女生徒笑

もともと人気がない機種であれば、安くすることはできそうですね。

しかし、人気のあるスマートフォンは値下がりしにくいため、新機種が出てすぐには安くできないということです。

女生徒ため息

じゃあiPhone8が出ても、すぐ買う人って少なくなるんじゃないの。

先生「実は」

そうね。iPhone7の下取り相場が徐々に下がっていけば、安くできるんだけど・・・。
新機種を買う人が少なくなると、売る人も少なくなるからすぐには値下がりしないかもね。

改正2:商品券・ポイント・景品も「実質値下げ」とみなされる

2016年の規制後、スマートフォンの価格を割引しないものの、「ポイントや商品券で還元する(実質割引)」行為をする販売店も出てきました。

このような例外も規制するため、スマートフォン端末の値下げや契約時のキャッシュバック以外に、ポイント還元や商品券を付けることも規制の対象にすると明記しました。

女生徒真顔

値段が安くならなくても、商品券をもらったら安くなったのと同じだね。

先生息

売る方も必至だから、あの手この手を考えるのよ。

chekp

しかし、例外があり「ノベルティ」はOKとあります。

女生徒考

ノベルティ?

先生笑

ファイルケースなどの携帯会社が配布用に独自で作っている景品(販促品)よ

改正3:期間限定の値引きも不可能に

歳末・クリスマスセール、新生活キャンペーンなど、さまざまな行事に合わせて安くする販売方法も規制の対象になります。

女生徒考

じゃあ、安売りは絶対にできないの?

先生「実は」

実はそうではなくて、例外があるの。

「在庫処分」や「回線の廃止」など理由があれば、適正価格であれば値引きすることができます。

改正4:ガラケー回線(3G)は終了準備、今後はスマホ回線(LTE)だけに

例外として、このようなことも書かれています。

携帯電話の通信方式の変更若しくは周波数帯の移行を伴う場合、スマートフォンの価格に相当するような行き過ぎた額とならない範囲で、端末購入補助を行うことができる。

これはいったいどういうことでしょうか。

先生指

将来は「携帯で使っている3G回線」が停止する予定なの・・・

女生徒困惑

えっ?携帯が使えなくなるの?

先生とぼけ

その時に「スマートフォンを持っていない人に安く提供する」ように、このような例外を付けたんだと思うの。

改正5:SIMロック解除できるまでの期間を100日以下に短縮

100日以下となっていますが、具体的には購入した時の支払い方法によって期間が短くなることがあります。

  • 分割払いの購入→100日以下にする(施行開始:2017年8月~)
  • 一括払い購入→支払いが確認できるまで(施行開始:2017年12月~)
  • 解約時にSIMロックを解除(施行開始:2017年5月~)

スマートフォンを一括払いで購入すると、早い段階で他社でも使うことができるようになりました。

女生徒困惑

SIMって何?

先生笑

SIMロックとは、他社回線で使えなくするためにロックしておくことよ。

先生「実は」

スマートフォンは、携帯会社のSIMカードを差さないと、通信回線にアクセスできません。(電話やインターネットが使えません)

SIMロックとは「購入した会社でしか使えないよう」に設定されている機種のことです。

  • docomoで販売しているスマートフォンは、「docomoのカード」
  • auで販売しているスマートフォンは、「auのカード」
  • ソフトバンクで販売しているスマートフォンは、「auのカード」

※これとは別にSIMフリー端末といって、ロックされていない機種もあります。

2016年のガイドラインでは「ロックがされているスマートフォンは、SIMロックを解除しなくてはいけない」という取り決めになりました。

その後、解除できるまでの期間は、携帯3社が独自で決めたため180日以下とされました。

しかし、国がこれでは長すぎると判断して「100日以下」に短縮するように決めました。

先生息

でも、長すぎるという声があったみたいです。

結局国が100日以下という設定に変更することになりました。

なぜ国がスマートフォンの値段を規制するの?【理由】

女生徒ため息

これじゃスマホを安く買えないじゃん。
国が会社の経営を苦しくしていいの?

そもそもの始まりは、「販売奨励金による過剰な値引き合戦」にあります。

スマートフォンの販売(代理)店は、新規契約を獲得すると「販売奨励金」と呼ばれるボーナスを大手スマホ会社からもらうことができます。

その「販売奨励金」で端末の値段を安くするという手口が広まり、スマートフォンの実質0円という販売方法をとっていました。

理由1:「端末が安い」から「月々の料金が高く」なる?

「他の携帯会社からMNP(番号ポータビリティ)で乗り換えると、スマートフォンの新機種を実質0円で・・・。」

以前はこのように、スマートフォンを新規で契約すると、本体(端末)価格をキャッシュバックや高額な値引きによりとても安くしていたんです。

先生指

しかし、この販売方法がよくありません。
それが原因で「料金が高くなりすぎている」と国が判断したんです。

女生徒真顔

確かに毎月の料金は8000円~と高いよね。
これって安くならないの?

先生とぼけ

今後は、販売奨励金が少なくなるから、安くできるんじゃないのかな?

理由2:スマホの値引きが不公平になっている

また、「古くから契約している人」や「あまり機種変更しない人」は、普通の料金を支払っています。
新規契約車よりも、「損をしている(不公平)」という声もあるようです。

女生徒考

どういうこと?

先生「実は」

今のところ新規契約の人や会社を乗り換える人(MNP)は、値引きをしてくれるのでスマートフォンを安く買えます。
でも、ずっと契約している人には、値引きがないんです。

女生徒ため息

そっか!値引きがない分損をしていることになるんだね

また、大手がスマホ端末の値引きをすることで、格安SIM(MVNO)の普及にも影響を与えていると考えられています。
これは、独占禁止法にも抵触する恐れがあるのとの意見もあるようです。

そのため、2016年にはキャッシュバックや過剰な値引きを制限するようにガイドラインを作成し呼びかけました。

理由3:規制が厳しくなった理由:ガイドラインを守らなかった会社が出た

しかし、法的な強制力がなかったため、守らない業者が出てきました。

女生徒困惑

えっ!違反しちゃったんだ・・・
それはちょっとショックかも・・・

先生息

政府がガイドラインを守らない会社が今後出ないように
さらなる改正が必要」と判断したのかもしれませんね。

SIMロック解除に関する過去記事一覧