アホウドリ

海鳥といえば、思い出すのはアホウドリです。
しかし、このアホウドリは絶滅の危機にあったのはご存知でしょうか?

一時は乱獲が起こり、1950年頃に絶滅したと報告されたこともあります。
しかし、再度目撃報告があり、今では保護対象となっています。

 

数が減少しているのは、アホウドリだけではありません。
世界中の海鳥が、徐々に姿を消していっているのです。

その原因は、乱獲ではなく、私たちが出しているゴミにあります。

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海鳥たちの生存数が33%も減少

夕日にたたずむ海鳥

海鳥の数は、ここ60年間で67%に減少しています。
中には、絶滅した種もあります。

また、絶滅寸前の「絶滅危機種」に指定されている海鳥も多くいます。

 

北海道だけでも13種類の海鳥が、絶滅寸前に

日本の北海道地区だけでも、多くの鳥達が絶滅寸前です。
世界中では、もっと多い数になっているはずです。

 

  1. オオミズナギドリ
  2. コシジロウミツバメ
  3. ウミウ
  4. ヒメウ
  5. チシマウガラス
  6. オオセグロカモメ
  7. ウミネコ
  8. ウミガラス
  9. ケイマフリ
  10. マダラウミスズメ
  11. ウミスズメ
  12. ウトウ
  13. エトピリカ

参照:NPO法人エトピリカ基金 北海道にいる海鳥http://www.geocities.jp/etopirika_fund/umidori.html

 

 

海鳥のお腹の中を調べた結果、90%にゴミが

海のゴミ

多くの研究者が海鳥の残骸を調べた結果、胃袋から出てくるのは大量の人工物である事が分かりました。

  • ビニール袋
  • 合成繊維
  • ペットボトルの蓋

これらに共通するのが、海に浮かぶような軽めの素材ということがわかります。
決して、釣り人のナイロン糸だけではないのです。
(こちらも一時期、問題になりました)

 

こうしたプラスチックゴミは、私たちがホイホイ路上に捨てているわけではありません。
燃やせないゴミとして、埋立地に捨てているのが原因だと言われています。

 

「プラスチックリサイクル」が世界中で行われているわけではない

日本では、プラスチックを資源ごみとして再利用する技術があります。
世界でも先進国では取り入れられていますが、導入していない(できない)国も多いです。

処理できないゴミとして、埋立地に使う事が多いのです。
埋立地といっても、もともとは海ですので、海上に流れ出てしまうのは当たり前です。

 

海には国境壁がありません。
その結果、世界中の海が汚れてしまい、野生動物に被害をもたらしています。

 

海鳥が減少すると共に、様々な動物も減少

雪に埋もれるアザラシ

この問題は、何も海鳥だけではありません。

食物連鎖により、海鳥をエサとする動物はたくさんいます。
アザラシ、ホッキョクグマなどの生存数にも影響します。

 

人類がこれから考えるべき地球環境とは、温暖化だけでなく、ゴミの問題もあるといえます。