スマホ最安値プラン「月1GBでは足りない」理由

2016年になると、スマートフォン各社の販売革命が行われます。

  • スマートフォンのプランが月額5000円以下の最安値プラン開始
  • 機種変更をしない人への負担軽減プラン開始
  • キャッシュバックの事実上禁止
  • 中古販売市場の拡大

これらが2016年5月から、大手スマートフォンキャリア三社(ドコモ、softbank、AU)で徐々に始まっていくのです。

その第一弾として始まるのが、5月の最安値プラン導入です。

スマートフォンの「ライトユーザー向けに、1GBのプランを導入する」という方針が大手三社で決まっています。
いずれの会社も月額料金が5000円以下になり、支払いを抑える事が出来るとの事です。
正式発表は来春の予定ですが、多くのニュースがこのように報道しています。

また、これに合わせて、「乗り換えやMNPなどのキャッシュバックなどの割引キャンペーン」を自主するとも報じています。

有識者会議 5つの要望案その3

しかし、一般ユーザーからは、このような声も聞こえます。

  • 「月間1GBではスマホが使えない」
  • 「ライトユーザーに不親切だ」
  • 「事実上の値下げではないのになぜキャッシュバックを廃止する?」

 

多くのユーザーが「1GBプランはまったく使えない」と口を揃えて言うのです。
その理由をご紹介してます。

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スマートフォンを一週間つけっぱなしにするだけで1GBに達する?

スマートフォン1GBで足りない理由を漫画で説明

スマートフォンは電話機という特性上、24時間常に電源をONにしている方が大半だと思います。
※中には留守番電話や転送サービスでオフにする方もいらっしゃいますが、極少数のようです。

普通に電話として使っている状態でも、1日の通信量は平均130MB(0.13GB)~200MB(0.2GB)ほどを消費します。

つまり1GBプランでは、『1週間スマホをつけっぱなしにしていると、すぐ速度制限になってしまう』という事です。

1週間電源をONにした状態の通信量(理論値)
一週間最小の130MBで使ったとしても、0.13GB×7日間=0.91GBになり、
8日目の夜には、限界に達してしまう計算になる。
0.13GB×8日間=1.04GB

つまり、スマートフォンを付けっぱなしにしている人には、1GBは「適しないプラン」ということです。

また、近頃流行っている音楽配信サービスや動画、アプリを使う人にも1GBプランは使えないという事です。

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音楽・動画は見たらすぐ1GBに達するという可能性も

スマートフォンを通話だけでなく、アプリの使用やメールの受信が多い人は、さらに消費量が増えてしまう事になります。

アプリを起動するだけならまだしも、音楽や動画をダウンロードをするとなると、1回あたり数百MBを消費することもあります。

ご自宅やお店のWi-Fiを利用するしかありません。
もしくは、モバイルWi-Fiを別に契約し、携帯する方法でしょうか?

 

注意:ダウンロードファイルの容量と実際の通信量はまったく別物

アプリや音楽はダウンロードを開始する前に「容量」が表示されますが、これは「ファイルのみの容量」を表示しています。

実際にスマートフォンにダウンロードするためには、
「ファイルが置いてある場所(サーバー)」から、ダウンロードするためのインターネット通信が必要です。

ダウンロードで消費する通信量は、表示されているファイルの容量以上に消費しているのです。

今流行の音楽配信サービスや動画配信サービスをスマートフォンで使う人は1GBでは足りるはずがありません。

※音楽・動画の配信サービスとは、定額または無料で利用できるサービスの事です。

 

通信量は時間に比例して消費

インターネットの通信量(パケット消費量)は、ダウンロードしている時間に比例して通信量は増大しています。

その為、3G通信と4G/LTE通信を比較すると、3Gのエリアでダウンロードすると大きく消費していることになります。

しかも、毎月使える容量は、3GとLTE通信の合算ですので、3G通信をメインで使っていると損をしている事になります。

アプリをダウンロードする時は、アンテナの表示を確認して4GかLTEが表示されている時に行いましょう。

 

スマホの月額料金は「パケット通信料が高すぎる」

2015年現在、スマートフォン大手の最安値プランは、月額6000円の2GBプランです。

1年間に計算すると72,000円必要です。(機種代金やオプションは含んでいません)
その内訳は、各社下記の通りです。

※いずれも各社のシミュレーション結果

ドコモ

ドコモプラン内訳

  • カケホーダイプラン(スマホ/タブ):2年間の定期契約あり:月額2,916円
  • データSパック(小容量)(2GB):月額3,780円

合計6,200円(税抜き)

 

ソフトバンク

ソフトバンクプラン料金内訳

  • 通話し放題プラン(スマートフォン):2年契約加入時:2,916円/月
  • 小容量(2GB):3,780円/月

合計6,200円(税抜き)

 

AU(KDDI)

auプラン料金内訳

  • カケホ(電話カケ放題プラン/V)(誰でも割に加入):2,916円/月
  • データ定額2(V)(2GB):3,780円/月

※データ定額2(2GB)は、スーパーカケホでは契約できません。

合計6,200円(税抜き)

 

電話のかけ放題よりも、パケット通信(データ通信)が高い理由

ご覧の通り、各社は均一の料金プランです。
その多くはデータ通信が大半といえます。

 

通話よりもパケットが高い2つの理由

よく見ると、通話は使い放題で2,700円なのに、パケット通信量(データ通信)はたった2GBで3,500円です。

格安SIM業者は、月額1000円程度で3GB

モバイルWiFiでさえ、1ヶ月7GBのデータ容量で3000円程度です。

関連記事:【YahooWi-Fi】1年間1980円で毎月7GB使えるって本当

 

なぜ携帯三社のパケット通信は、これほどまでに高いのでしょうか?

 

高い理由その1:設備投資の多さ

今4G・LTEが主流ですが、次世代通信である「LTE-Advanced」や「5GB」がひかえています。
※LTE-Advancedは、ドコモの「PREMIUM 4G」、auの「WiMAX2+」のこと。

これらを開発するための資金・設備費用は、ユーザーが支払っている基本料金から捻出しています。
料金を下げると、費用が少なくなるため遅くなってしまうという事です。

 

高い理由その2:均一料金で争う必要がない

日本のスマートフォン業界で最大シェアを誇る三社が、どの会社も同一料金で契約できる現実があります。

あえて競争してまで、利益を下げなくてもやっていけるという強みがあります。

 

探せば他にもありますが(ショップが多すぎるとか・・・)、長くなりますので一応切り上げます。

 

格安SIM業者に提供してるんだから・・・実際には安く出来るはず

ドコモとau(KDDI)は、格安SIMスマホを販売している業者にデータ通信網を安く売り出しています。(MVNO)

例えば、ドコモの回線を使える「楽天モバイル」は、データ10GBプランでも月額2,960円とリーズナブルです。(通話SIM:通話無料はありませんが、通話とショートメールが使えます。)
※ドコモのパケットパックは、10GBだと10.260円です。

差額:7,300円

AUの回線を使うmineo(マイネオ)でも、5GBで月額2,190円です。(AUプランデータ通信+090音声通話)
※AUのデータ定額は5GB5080円です。(mineoは、最大が5GBまでなのでこのプランで比較)

差額:2,890円

この格安SIM(MVNO)という販売の仕組みは、ドコモやAUからパケット通信を買う事で提供しています。

もともとは、大手の通信なので元売(ドコモやau)の方が安く出来そうです。
この価格差がなぜ起きているのか?

「私には、いまだに分かりません。」

 

まとめ:現時点で格安SIMやモバイルルーターを推奨

スマートフォンを必要な方は年々多くなっています。
しかし、家族みんながスマートフォンを持つとなると、家計の負担が増大します。

一ヶ月6,000円×人数です。
来年になれば、5000円×人数で済むかもしれません。

でも、格安スマホにすると、もっと安くできます。
家計のやりくりで苦しくなる前にもう一度確認しましょう。